2012年6月5日火曜日

FXのチャート分析ソフトMT4のインディケーターの作り方

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)のインディケーターの作り方について解説します。

インディケーターの作り方の大まかな流れは次の通りです。
  1. MetaEditorの起動
  2. インディケーターの作成
  3. コンパイル

▼MetaEditorの起動

MT4のメニューから「ツール」、「MetaQuotes Language Editor」を選びます。


MetaEditorの画面が表示されますので、メニューから「File」、「New」を選びます。

Expert Advisor Wizardの画面が表示されますので、「Custom Indicator」のラジオボタンを選び、「次へ」のボタンをクリックします。


インディケーターの名前、作者名、Webサイトのアドレスを入力して、「次へ」のボタンをクリックします。なお、インディケーターの名前がファイル名になり、拡張子に「.mq4」が付いて保存されます。


「Indicator in aseparate window」は、インディケーターによって描画するラインなどをサブウィンドウに表示する時にチェックを入れます。チェックを入れないと、チャート画面に描画します。ここではチェックを入れないで「完了」のボタンをクリックします。


MetaEditorの「sample.mq4」の編集画面が表示されます。この編集画面でインディケーターを作成していきます。

▼インディケーターの作成


上の図はインディケーターの編集画面です。

インディケーターは、Metaquotes Language(MQL)というMT4専用の言語によって記述されています。なお、ここでは言語の解説は割愛します。

編集画面の内容を下記に書き換えます。

「sample.mq4」
//+------------------------------------------------------------------+
//| sample.mq4 |
//| sample |
//| http://www.metaquotes.net |
//+------------------------------------------------------------------+
#property copyright "sample"
#property link "http://www.metaquotes.net"
//チャートウィンドウに描画
#property indicator_chart_window
//バッファの確保
#property indicator_buffers 3
//初期の色の設定
#property indicator_color1 Yellow
#property indicator_color2 Red
#property indicator_color3 Blue
//初期の本数を設定
extern int MA0_period=26;
extern int MA1_period=14;
extern int MA2_period=7;
//移動平均の数値のバッファを確保
double MA_buffer0[];
double MA_buffer1[];
double MA_buffer2[];
//+------------------------------------------------------------------+
//| Custom indicator initialization function |
//+------------------------------------------------------------------+
int init()
{
//---- indicators
//移動平均1本目
SetIndexBuffer(0, MA_buffer0);
SetIndexStyle(0, DRAW_LINE, STYLE_SOLID, 1);
//移動平均2本目
SetIndexBuffer(1, MA_buffer1);
SetIndexStyle(1, DRAW_LINE, STYLE_SOLID, 1);
//移動平均3本目
SetIndexBuffer(2, MA_buffer2);
SetIndexStyle(2, DRAW_LINE, STYLE_SOLID, 1);
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+
//| Custom indicator iteration function |
//+------------------------------------------------------------------+
int start()
{
int counted_bars=IndicatorCounted();
//移動平均の取得
int limit=Bars-1-counted_bars;
for(int i=limit-1; i>=0; i--)
{
MA_buffer0[i] = iMA(NULL,0,MA0_period,0,MODE_SMA,PRICE_CLOSE,i);
MA_buffer1[i] = iMA(NULL,0,MA1_period,0,MODE_SMA,PRICE_CLOSE,i);
MA_buffer2[i] = iMA(NULL,0,MA2_period,0,MODE_SMA,PRICE_CLOSE,i);
}
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+

このインディケーターは、3本の移動平均線を描画するものです。移動平均線の初期値として、26本、14本、7本を設定しています。また、それぞれの色の初期値として黄色、赤色、青色を設定しています。

▼コンパイル

作成したインディケーターをMT4で使用するには、「コンパイル」という作業が必要になります。

コンパイルは、MetaEditorの画面の上部の「Compile」のボタンをクリックするだけです。


コンパイルが終了すると、画面の下側に「0 error(s), 0 warning(s)」と表示されます。これは、コンパイルの作業でエラーや警告がなかったことを意味しています。


もし、コンパイルのエラーが発生した場合には、エラーの行番号とその内容が表示されますので修正を行います。

以上で、インディケーターの作成が終わりました。

MT4の画面に戻り、ナビゲーターのCustom Indicatorsの一覧に「sample」があることを確認します。そして、「sample」の文字をダブルクリックをするとインディケーターが起動します。

FXのチャート分析ソフトMT4でボリンジャーバンドの1σ、2σ、3σを一度に表示するには

ボリンジャーバンドは、+1σと-1σの間で推移するのがおよそ68%、+2σと-2σの間で推移するのがおよそ95%、そして、+3σと-3σの間で推移するのがおよそ98%といわれています。

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)には、インディケーターとしてボリンジャーバンドが用意されています。


上の図は、チャート画面にボリンジャーバンドを描画したものです。

しかし、σ(シグマ)は1つしか設定できません。そこで、MT4に実装されているボリンジャーバンドのインディケーター(bands.mq4)を改良して1σ、2σ、3σを一度に表示できるようにしました。

次のプログラムを「bands123.mq4」のファイル名で保存します。保存先は、MT4のインストールされているフォルダの「experts」フォルダ内の「indicators」を指定します。

「bands123.mq4」
//+------------------------------------------------------------------+
//| bands123.mq4 |
//| sample |
//| http://www.metaquotes.net |
//+------------------------------------------------------------------+
#property copyright "sample"
#property link "http://www.metaquotes.net/"

#property indicator_chart_window
#property indicator_buffers 7
#property indicator_color1 LightSeaGreen
#property indicator_color2 Blue
#property indicator_color3 Blue
#property indicator_color4 Red
#property indicator_color5 Red
#property indicator_color6 Yellow
#property indicator_color7 Yellow
//---- indicator parameters
extern int BandsPeriod=20;
extern int BandsShift=0;
extern double BandsDeviations1=1.0;
extern double BandsDeviations2=2.0;
extern double BandsDeviations3=3.0;
//---- buffers
double MovingBuffer[];
double UpperBuffer1[];
double LowerBuffer1[];
double UpperBuffer2[];
double LowerBuffer2[];
double UpperBuffer3[];
double LowerBuffer3[];
//+------------------------------------------------------------------+
//| Custom indicator initialization function |
//+------------------------------------------------------------------+
int init()
{
//---- indicators
SetIndexStyle(0,DRAW_LINE);
SetIndexBuffer(0,MovingBuffer);
SetIndexStyle(1,DRAW_LINE);
SetIndexBuffer(1,UpperBuffer1);
SetIndexStyle(2,DRAW_LINE);
SetIndexBuffer(2,LowerBuffer1);
SetIndexStyle(3,DRAW_LINE);
SetIndexBuffer(3,UpperBuffer2);
SetIndexStyle(4,DRAW_LINE);
SetIndexBuffer(4,LowerBuffer2);
SetIndexStyle(5,DRAW_LINE);
SetIndexBuffer(5,UpperBuffer3);
SetIndexStyle(6,DRAW_LINE);
SetIndexBuffer(6,LowerBuffer3);
//----
SetIndexDrawBegin(0,BandsPeriod+BandsShift);
SetIndexDrawBegin(1,BandsPeriod+BandsShift);
SetIndexDrawBegin(2,BandsPeriod+BandsShift);
SetIndexDrawBegin(3,BandsPeriod+BandsShift);
SetIndexDrawBegin(4,BandsPeriod+BandsShift);
SetIndexDrawBegin(5,BandsPeriod+BandsShift);
SetIndexDrawBegin(6,BandsPeriod+BandsShift);
//----
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+
//| Bollinger Bands |
//+------------------------------------------------------------------+
int start()
{
int i,k,counted_bars=IndicatorCounted();
double deviation;
double sum,oldval,newres;
//----
if(Bars<=BandsPeriod) return(0); //---- initial zero if(counted_bars<1) for(i=1;i<=BandsPeriod;i++) { MovingBuffer[Bars-i]=EMPTY_VALUE; UpperBuffer1[Bars-i]=EMPTY_VALUE; LowerBuffer1[Bars-i]=EMPTY_VALUE; UpperBuffer2[Bars-i]=EMPTY_VALUE; LowerBuffer2[Bars-i]=EMPTY_VALUE; UpperBuffer3[Bars-i]=EMPTY_VALUE; LowerBuffer3[Bars-i]=EMPTY_VALUE; } //---- int limit=Bars-counted_bars; if(counted_bars>0) limit++;
for(i=0; iBandsPeriod-1) i=Bars-counted_bars-1;
while(i>=0)
{
sum=0.0;
k=i+BandsPeriod-1;
oldval=MovingBuffer[i];
while(k>=i)
{
newres=Close[k]-oldval;
sum+=newres*newres;
k--;
}
deviation=BandsDeviations1*MathSqrt(sum/BandsPeriod);
UpperBuffer1[i]=oldval+deviation;
LowerBuffer1[i]=oldval-deviation;
deviation=BandsDeviations2*MathSqrt(sum/BandsPeriod);
UpperBuffer2[i]=oldval+deviation;
LowerBuffer2[i]=oldval-deviation;
deviation=BandsDeviations3*MathSqrt(sum/BandsPeriod);
UpperBuffer3[i]=oldval+deviation;
LowerBuffer3[i]=oldval-deviation;
i--;
}
//----
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+


上の図は、チャートにボリンジャーバンドの+1σ、-1σ、+2σ、-2σ、+3σ、-3σを描画したものです。なお、σの値や線の色、計算期間はパラメータにより変更できます。

FXのチャート分析ソフトMT4で回線不通にならないようにするには

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)は、売買取引や為替レートの表示、ニュースの表示などのために、専用のサーバーとの接続を保っています。

サーバーとの接続状況は、MT4のステータスバーに表示されます。


何らかの原因によって、サーバーとの接続が切断されると、MT4のステータスバーには「回線不通」と表示されます。


回線不通の状態では、売買取引や最新の為替レートを表示することができません。

回線不通の原因としては次のようなケースが考えられます。
  1. サーバーがダウンしている
  2. 利用者側のネットワーク接続に問題がある
  3. 有効期限が切れている

▼サーバーがダウンしている

MT4の専用サーバーがダウンした場合、すぐに復旧することが多いようです。ただし、土日はサーバーのメンテナンスを行うことが多いため、回線不通の状態が長く続くことがあります。土日に売買取引を行うことはないため大きな支障は発生しませんが、過去データのダウンロードなどはできません。

▼利用者側のネットワーク接続に問題がある

Webサイトの閲覧や電子メールの送受信などができない場合には、利用者側のネットワーク接続に問題がある可能性が高いです。

▼有効期限が切れている

MT4をデモ口座で使用している場合には、デモ口座の有効期限が切れている可能性があります。デモ口座の有効期限はFX業者によって異なりますが、およそ1か月から3か月までであることが多いようです。有効期限は、FX業者のデモ口座申し込みページで確認できます。なお、有効期限が切れた場合には「回線不通」の他に「無効な口座」と表示される場合もあります。


回線不通の状態になる原因の多くは、デモ口座の有効期限が切れていることによるものです。次は、MT4を回線不通の状態にしないための対処法です。

▼デモ口座を復活させる

デモ口座の有効期限が切れたら、再度、デモ口座開設の手続きをします。MT4のメニューから「ファイル」、「デモ口座の申請」を選びます。


必要事項を入力して「次へ」のボタンを押せば手続きが完了します。


▼本口座開設の手続きをする

デモ口座は、そのほとんどに有効期限が設定されています。そこで、デモ口座ではなく本口座を開設すれば有効期限の設定は解除されます。

▼複数のデモ口座を取得する

複数のデモ口座を取得して、MT4を使い回しすることで回線不通を避ける方法です。しかし、いつかは期限切れで回線不通になります。

FXのチャート分析ソフトMT4のダウンロードとインストールの方法

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)は、口座を開設したFX業者、あるいは、MT4の開発元のMetaQuotesSoftwareのWebサイトからダウンロードできます。

デモ口座、本口座を問わず、口座を開設した場合には、そのFX業者のダウンロードサイトからMT4をダウンロードしてください。

口座を開設しない場合には、MT4の開発元のWebサイトからダウンロードできます。

ダウンロードページのURLは次の通りです。

http://www.metatrader4.com/traders

「Free download」のボタンをクリックします。


ダウンロードしたファイルを実行すると、下記のメッセージが表示されますので、「実行」のボタンをクリックします。


MT4のセットアップ画面が表示されますので、「次へ」のボタンをクリックします。


MT4の利用規約の画面が表示されますので、

Yes, I agree with all terms of this license agreement

の項目にチェックを入れて「次へ」のボタンをクリックします。



MT4のインストール先フォルダの設定画面が表示されますので、内容を確認して、「次へ」のボタンをクリックします。


MT4のインストールが始まります。インストールが正常に完了したら「完了」のボタンをクリックします。


MT4のデモ口座の申請画面が表示されます。名前、国名、都道府県名、市町村名、住所、電話番号、E-メールの各項目を入力します。

口座タイプは、「forex-jpy」、「forex-usd」などがあります。「forex-jpy」にするとデモ口座での取引通貨が円になります。

レバレッジは、1倍から1000倍までの間で設定できます。実際の取引と同じ感覚でMT4を利用するのであれば25倍を選ぶとよいでしょう。

証拠金は3000から5000000までの間で設定できます。実際の取引と同じ感覚でMT4を利用するのであれば、その金額にあった額を選ぶとよいでしょう。また、バックテストやフォワードテストなどを行うのであれば、最高額に設定しておくとよいでしょう。

「貴社からのニュースレター受取りに同意します。」のチェックボックスにチェックを入れて、「次へ」のボタンをクリックします。チェックボックスにチェックを入れないと次へ進めません。


取引用サーバーの選択画面が表示されます。ここでは何も設定せずに「次へ」のボタンをクリックします。



デモ口座への登録画面が表示されます。名前や講座タイプ、証拠金、サーバー名、ログインID、パスワードなどが表示されます。内容を確認して「完了」のボタンをクリックします。

なお、MT4を起動する時にログインIDやパスワードが必要になりますが、入力画面は表示されずに自動的にログインできるようになっています。


以上でインストールが終了しました。

FXのチャート分析ソフトMT4とは

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)は、ロシアのMetaQuotesSoftwareが開発したソフトウェアです。MT4は無料で公開され、だれでも自由に利用することができます。MT4は、Windowsをはじめ、Android、iPhone、Windows Mobile、Windows Pocket PCなどで動作します。

ダウンロードページのURLは次の通りです。

http://www.metatrader4.com/traders

MT4は、チャートを分析するために用いる他に、FXの売買をするためのクライアントソフトとしての機能も有しています。日本には、MT4を使った取引システムを採用しているFX業者もあります。

▼MT4を使った取引システムを採用しているFX業者一覧(2012年6月現在)

FX業者 サービス名
FXCMジャパン証券株式会社 MT4 口座 (FX)
フォレックス・ドットコムジャパン株式会社 Meta Trader4
株式会社サイバーエージェントFX MT4
株式会社FXトレード・フィナンシャル FXTF MT4

MT4の特徴は、最新の為替レートをもとにテクニカル分析ができる点が挙げられます。テクニカル分析に使用するテクニカル指標はインディケーターと呼ばれ、MACDやRSIなどのインディケーターが標準で搭載されています。また、インディケーターは、Metaquotes Language(MQL)という言語で作成されており、自由に作成することも可能です。これらのインディケーターは、多くのWebサイト上に公開されていて、ダウンロードして使用することができます。

MT4の2つめの特徴として、Metaquotes Language(MQL)を用いて自動売買プログラムが作成できる点が挙げられます。自動売買プログラムは、Expert Advisor(EA)と呼ばれ、インディケーターと同じく自由に作成できます。そして、EAも多くのWebサイト上に公開されていて、ダウンロードして使用することができます。EAの一部は商品として販売しているものもあります。

EAは、MT4に搭載されているStrategy Testerを用いることでバックテストが可能です。これにより、精度の高いEAの作成も可能になります。

FXのチャート分析ソフトMT4のEAの作り方

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)のEA(Expert Advisor)の作り方を紹介します。

MT4のメニューから「ツール」、「MetaQuotes Language Editor」を選びます。



MetaEditorの画面が表示されますので、「File」、「New」を選びます。

「Expert Advisor Wizard」の画面が表示されますので、「Expert Advisor」のラジオボタンを選び、「次へ」のボタンをクリックします。



EAの名前、作者名、Webサイトのアドレスを入力して、「完了」のボタンをクリックします。なお、EAの名前がファイル名になり、拡張子に「.mq4」が付いて保存されます。



MetaEditorの「sample.mq4」の編集画面が表示されます。この編集画面でEAを作成していきます。

▼EAの作成

初めてEAを作成する場合は、すでに公開されているEAのソースリストを見て、どのような流れでプログラムが作られているかを把握するとよいでしょう。

EAは、自動売買のためのプログラムなので、どのタイミングで注文するのか、どのタイミングで決済するのかを記述する必要があります。次のソースリストは買いポジションと売りポジションの決済をするプログラムです。

//買いポジションの決済
if(買いポジションの決済のタイミング)
{
Buy_exit = OrderClose(Buy_entry,lot,Bid,slip,Yellow);
if(Buy_exit == 1)
{
Buy_entry = 0;
}
}
//売りポジションの決済
if(売りポジションの決済のタイミング)
{
Sell_exit = OrderClose(Sell_entry,lot,Ask,slip,Red);
if(Sell_exit == 1)
{
Sell_entry = 0;
}
}

OrderCloseという関数を用いて、ポジションを決済します。

上のソースリストの買いポジションの決済のタイミングと、売りポジションの決済のタイミングには、決済の判断となるプログラムを記述します。決済の判断としては、エントリーした価格からいくら値上がりしたら決済する、という方法と、この価格になったら決済するという方法、テクニカル指標の数値が80より大きくなったら決済するといった方法などが考えられます。また、これらの方法を組み合わせて決済するという方法もあります。

次に、どのタイミングで注文するのかのプログラムを記述します。

//買いポジションのエントリー
if(買いポジションのエントリーのタイミング)
{
Buy_entry = OrderSend(Symbol(),OP_BUY,lot,Ask,slip,0,0, Comments,MAGIC,0,Yellow);
}

//売りポジションのエントリー
if(売りポジションのエントリーのタイミング)
{
Sell_entry = OrderSend(Symbol(),OP_SELL,lot,Bid,slip,0,0,Comments,MAGIC,0,Red);
}

OrderSendという関数を用いて、エントリーします。

買いポジションのエントリーと売りポジションのエントリーは、主にテクニカル指標によって算出した数値が30以下なら売り、70以上なら売りといったようなプログラムを記述します。

次のソースリストは、ボリンジャーバンドの+4σと-4σを超えたら売買を行うプログラムです。上記のソースリストにボリンジャーバンドでの売買タイミングを加え、また、初期設定を追加したものです。

「sample.mq4」
//マジックナンバー
#define MAGIC 123456789
//ボリンジャーバンドの設定
extern int BB_period = 20;
extern int BB_shift = 0;
extern double BB_sgm = 4.0;
//取引条件の設定
extern double lot = 1.0;
extern int slip = 10;
extern string Comments = "";
//買い注文の結果
int Buy_entry = 0;
//売り注文の結果
int Sell_entry = 0;
//買いポジションの決済注文の結果
int Buy_exit = 0;
//売りポジションの決済注文の結果
int Sell_exit = 0;

int start()
{
//買いポジションの決済
if(iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,1,2) >= Close[2]
&& iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,1,1) < Close[1] && (Buy_entry != 0 && Buy_entry != -1)) { Buy_exit = OrderClose(Buy_entry,lot,Bid,slip,Yellow); if(Buy_exit == 1) { Buy_entry = 0; } } //売りポジションの決済 if(iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,2,2) <= Close[2] && iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,2,1) > Close[1]
&& (Sell_entry != 0 && Sell_entry != -1))
{
Sell_exit = OrderClose(Sell_entry,lot,Ask,slip,Red);
if(Sell_exit == 1)
{
Sell_entry = 0;
}
}
//買いポジションのエントリー
if(iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,2,2) <= Close[2] && iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,2,1) > Close[1]
&& (Buy_entry == 0 || Buy_entry == -1)
&& (Sell_entry == 0 || Sell_entry == -1))
{
Buy_entry = OrderSend(Symbol(),OP_BUY,lot,Ask,slip,0,0, Comments,MAGIC,0,Yellow);
}
//売りポジションのエントリー
if(iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,1,2) >= Close[2]
&& iCustom(NULL,0,"Bands",BB_period,BB_shift,BB_sgm,1,1) < Close[1] && (Sell_entry == 0 || Sell_entry == -1) && (Buy_entry == 0 || Buy_entry == -1)) { Sell_entry = OrderSend(Symbol(),OP_SELL,lot,Bid,slip,0,0,Comments,MAGIC,0,Red); } return(0); } ソースリストの作成が終わったら、次にコンパイルを行います。MetaEditorの画面上部の「Compile」のボタンをクリックします。

コンパイルが終了すると、画面の下側に「0 error(s), 0 warning(s)」と表示されます。これは、コンパイルの作業でエラーや警告がなかったことを意味しています。

もし、コンパイルのエラーが発生した場合には、エラーの行番号とその内容が表示されますので修正を行います。

以上で、EAの作成が終わりました。

「sample.mq4」をStrategy Testerで確認すると次のようなパフォーマンスであることがわかります。パフォーマンスが悪い場合には、パフォーマンスが向上するようにエントリーのタイミングや決済のタイミングの部分のプログラムを修正したりするとよいでしょう。

FXのチャート分析ソフトMT4のマルチタイムフレームとは

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)のマルチタイムフレーム(Multi time frame、MTF)とは、1つのチャート画面に他の時間足のチャートを表示することです。

マルチタイムフレームは、一般的には長期と短期のチャートを1画面に表示します。

マルチタイムフレームの特徴は、1つのチャートだけでは売買の判断が困難な時に、もう一方のチャートを見ることで売買判断ができるという点が挙げられます。



上の図は、5分足のチャートに1時間足のチャートを併せて表示したものです。1時間足のチャートは、白色と青色の太いローソク足で描画しています。

マルチタイムフレームは、インディケーターを使用することにより描画できます。以下がインディケーターのソースリストです。保存先は、MT4のインストールされているフォルダの「experts」フォルダ内の「indicators」を指定します。

「NTF Candles.mq4」
#property copyright "Copyright ゥ 2009, Julien Loutre"
#property link "http://www.zenhop.com"

#property indicator_chart_window
#property indicator_buffers 1
#property indicator_color1 LightBlue
#property indicator_width1 1

extern string timeframe = "H4";
extern color BullColor = SteelBlue;
extern color BearColor = White;

double extBuffer[];

double open,close,open1,close1,high,low;
int p;
int currentCandle = 0;

int init() {
IndicatorBuffers(1);
SetIndexStyle(0,DRAW_NONE);
SetIndexDrawBegin(0,0);
SetIndexEmptyValue(0, 0.0);
SetIndexBuffer(0,extBuffer);
SetIndexLabel(0,"Open Price");
IndicatorDigits(6);
return(0);
}

int start() {
int counted_bars=IndicatorCounted();
int limit,i,j;
double tmp;
if(counted_bars>0) counted_bars--;
limit=Bars-counted_bars;
p = tfstrtoint(timeframe);
for(i=limit-1; i>=0; i--) {
int rp = MathCeil(i*Period()/p);
int rp1 = MathCeil((i+1)*Period()/p);
for (j=i;j<=i+p/Period();j++) { if (iOpen(NULL,p,rp) == iOpen(NULL,0,i)) { open = iOpen(NULL,0,i); close = iClose(NULL,0,i); open1 = iOpen(NULL,p,rp1); close1 = iClose(NULL,p,rp1); } } extBuffer[i] = open; if (extBuffer[i] != extBuffer[i+1]) { currentCandle++; createCandle(Time[i],open); } updateCandle(Time[i],close1); } return(0); } void createCandle(double t, double o) { ObjectCreate("candle"+currentCandle,OBJ_RECTANGLE,0,t,o,t,o); } void updateCandle(double t, double c) { ObjectSet("candle"+currentCandle, OBJPROP_TIME2, t); ObjectSet("candle"+currentCandle, OBJPROP_PRICE2, c); if (ObjectGet("candle"+currentCandle, OBJPROP_PRICE1)>ObjectGet("candle"+currentCandle, OBJPROP_PRICE2)) {
ObjectSet("candle"+currentCandle, OBJPROP_COLOR, BearColor);
} else {
ObjectSet("candle"+currentCandle, OBJPROP_COLOR, BullColor);
}
}
void deleteCandles() {
ObjectsDeleteAll(0, OBJ_RECTANGLE);
}
int deinit() {
deleteCandles();
return(0);
}
int tfstrtoint(string str) {
if (str == "M1") {
return(1);
}
if (str == "M5") {
return(5);
}
if (str == "M15") {
return(15);
}
if (str == "M30") {
return(30);
}
if (str == "H1") {
return(60);
}
if (str == "H4") {
return(240);
}
if (str == "D1") {
return(1440);
}
if (str == "W1") {
return(10080);
}
if (str == "MN") {
return(43200);
}
if (str == "") {
return(0);
}
}

マルチタイムフレームは、チャート以外にテクニカル指標を用いることができます。



上の図は、3本の移動平均線に10分足の移動平均線(ピンク色の線)を併せて表示したものです。

次のソースリストは、移動平均線を用いたマルチタイムフレームのインディケーターです。保存先は、MT4のインストールされているフォルダの「experts」フォルダ内の「indicators」を指定します。

「MTF MA.mq4」
//+------------------------------------------------------------------+
//| RSI.mq4 |
//| Copyright ゥ 2004, MetaQuotes Software Corp. |
//| http://www.metaquotes.net/ |
//| by Hartono Setiono |
//+------------------------------------------------------------------+
#property copyright "Copyright ゥ 2004, MetaQuotes Software Corp."
#property link "http://www.metaquotes.net/"

#property indicator_chart_window
#property indicator_buffers 1
#property indicator_color1 DodgerBlue

//---- input parameters
extern int MAPeriod=34;
extern int MATimeFrame=1440;
extern int MAMethod=1;
extern int MAShift=0;
extern int MAAppliedPrice=0;

//---- buffers
double MABuffer[];
//+------------------------------------------------------------------+
//| Custom indicator initialization function |
//+------------------------------------------------------------------+
int init()
{
string short_name;
//---- indicator line
SetIndexBuffer(0,MABuffer);
SetIndexStyle(0,DRAW_LINE);

//---- name for DataWindow and indicator subwindow label
switch(MATimeFrame)
{
case 1 : short_name="Period_M1"; break;
case 5 : short_name="Period_M5"; break;
case 15 : short_name="Period_M15"; break;
case 30 : short_name="Period_M30"; break;
case 60 : short_name="Period_H1"; break;
case 240 : short_name="Period_H4"; break;
case 1440 : short_name="Period_D1"; break;
case 10080 : short_name="Period_W1"; break;
case 43200 : short_name="Period_MN1"; break;
default : {short_name="Current Timeframe"; MATimeFrame=0;}
}
short_name="MTF_MA("+short_name+", "+MAPeriod+")";
IndicatorShortName(short_name);
SetIndexLabel(0,short_name+" - actual");
SetIndexDrawBegin(0,MAPeriod);
//----
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+
//| Relative Strength Index |
//+------------------------------------------------------------------+
int start()
{
int i,limit,y=0,counted_bars=IndicatorCounted();

limit=Bars-counted_bars;
for(i=0,y=0;i {
y = iBarShift(NULL,MATimeFrame,Time[i]);
MABuffer[i]=iMA(NULL,MATimeFrame,MAPeriod,MAShift,MAMethod,MAAppliedPrice,y);
}
return(0);

}

FXのチャート分析ソフトMT4で気配値を表示するには

FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)では、リアルタイムで為替レートの気配値を表示することができます。

MT4で気配値を表示するには、MT4のメニューから「表示」、「気配値表示」を選びます。



気配値表示画面が表示され、通貨ペアとBid、Askのレートを表示します。



気配値表示画面では、次の操作ができます。

▼売買注文
気配値表示画面で通貨ペア、あるいは、気配値をダブルクリックすると売買注文ができます。



▼選択通貨ペアの非表示
選択した通貨ペアの気配値を非表示にします。

▼通貨ペア数の最小化
チャート表示している通貨ペアの気配値を表示します。チャート表示していない通貨ペアの気配値は表示しません。



▼全通貨ペアを表示
MT4で取引可能な全ての通貨ペアの気配値を表示します。



▼通貨ペア一覧
気配値の表示が可能な通貨ペアの一覧を表示します。気配値表示画面に表示する、あるいは、非表示する通貨ペアを選択できます。



▼表示通貨ペアの組合せ
通貨ペアのグループを作成して、そのグループを一括で表示することができます。グループは複数作成可能です。

▼高値/安値
気配値表示画面に高値と安値を表示します。



▼時間
各通貨ペアの最終取引時間を表示します。



▼自動整列
通貨ペアや気配値などの表示が省略されずに表示されるように列の幅を調整します。

▼グリッド
罫線を引くか引かないかを選択できます。以下は、罫線を引かない場合です。



▼気配値ポップアップ表示
気配値を別のウィンドウに表示します。ウィンドウの大きさを設定できます。