CFDで取引されるオレンジジュースの実体はオレンジ果汁を冷凍濃縮した状態のもので、Frozen Concentrate Orange Juice(FCOJ)、ICE US Frozen Concentrate Orange Juiceなどと呼ばれています。
オレンジジュースは、アメリカ合衆国の商品先物取引所で取引が行われています。CFDのオレンジジュース価格は商品先物取引所での価格が基準になっています。
オレンジジュースの価格は、生産国の生産量、気候、政情や、輸入国の景気などに影響されます。
次の図は、アメリカ合衆国の農務省が発表したオレンジジュースの生産量をグラフに表したものです。ブラジルが全世界の半数以上の生産量を占めていて、アメリカ合衆国を加えると8割を超える生産量になります。
次の図は、オレンジジュースの輸入量をグラフに表したものです。EU27か国が全輸入量の半数以上を占めています。また、生産国2位のアメリカ合衆国も多くの量を輸入しています。
次の図は、オレンジジュースの輸出量をグラフに表したものです。全輸出量の8割以上がブラジルです。
次の図は、オレンジジュースの消費量をグラフに表したものです。EU27か国とアメリカ合衆国で全体の8割を占めていることがわかります。
以上のことから、オレンジジュースの価格は輸出国であるブラジルの気候や政情に影響を受ける可能性が高いことがわかります。また、輸入国、および、消費国のEU2か国、アメリカ合衆国の景気動向にも注意が必要です。
次の図は、オレンジジュースの先物価格をチャートに表したものです。
2012年7月31日火曜日
CFDのコンバージョンレートとは
CFDのコンバージョンレートとは、CFD業者が外貨建て商品における必要証拠金の計算をする際に使用する為替レートのことです。適用為替レートともいいます。
コンバージョンレートは、必要証拠金以外に、金利調整額や価格調整額、建玉の評価、決済損益の計算にも用いられます。
コンバージョンレートの設定は、CFD業者により異なります。例えば、GMOクリック証券では3時間おきにコンバージョンレートが更新されます。また、為替レートの大きな変動があった場合には業者の裁量でコンバージョンレートが更新されます。通常は、1時、4時、7時、10時、13時、16時、19時、22時の8回更新されます。
なお、GMOクリック証券が2012年7月1日から7月28日までの間に通常の時間以外にコンバージョンレートを設定した時間と為替レートは次の通りです。
ドットコモディティでは、1日に1回コンバージョンレートが更新されます。しかし、ドットコモディティの取引画面上では最新の為替レートが適用されるため、正確な損益額の反映は決済日の翌々営業日にならないと判明しません。
コンバージョンレートは、決済損益にも適用されます。そのため、わずかなタイミングで損益額が大きく変わることもあります。コンバージョンレートの設定時間が近づいている場合には、設定時間前に決済するか、設定時間後に決済するか、どちらが利益が多くなるのかを計算してから決済するとよいでしょう。
コンバージョンレートは、必要証拠金以外に、金利調整額や価格調整額、建玉の評価、決済損益の計算にも用いられます。
コンバージョンレートの設定は、CFD業者により異なります。例えば、GMOクリック証券では3時間おきにコンバージョンレートが更新されます。また、為替レートの大きな変動があった場合には業者の裁量でコンバージョンレートが更新されます。通常は、1時、4時、7時、10時、13時、16時、19時、22時の8回更新されます。
なお、GMOクリック証券が2012年7月1日から7月28日までの間に通常の時間以外にコンバージョンレートを設定した時間と為替レートは次の通りです。
日付 | 通貨ぺア | 時刻 | 変更後レート | 直前設定時刻 | 直前設定レート |
---|---|---|---|---|---|
7月26日 | USD/JPY | 20:05 | 78.24円 | 19:00 | 78.11円 |
7月26日 | EUR/JPY | 20:05 | 95.86円 | 19:00 | 94.72円 |
7月26日 | GBP/JPY | 20:05 | 122.06円 | 19:00 | 121.11円 |
6月29日 | USD/JPY | 12:05 | 79.25円 | 10:00 | 79.23円 |
6月29日 | EUR/JPY | 12:05 | 99.69円 | 10:00 | 98.65円 |
6月29日 | GBP/JPY | 12:05 | 123.58円 | 10:00 | 123.07円 |
6月1日 | USD/JPY | 22:35 | 78.25円 | 22:00 | 78.16円 |
6月1日 | EUR/JPY | 22:35 | 97.42円 | 22:00 | 96.40円 |
6月1日 | GBP/JPY | 22:35 | 120.76円 | 22:00 | 119.69円 |
ドットコモディティでは、1日に1回コンバージョンレートが更新されます。しかし、ドットコモディティの取引画面上では最新の為替レートが適用されるため、正確な損益額の反映は決済日の翌々営業日にならないと判明しません。
コンバージョンレートは、決済損益にも適用されます。そのため、わずかなタイミングで損益額が大きく変わることもあります。コンバージョンレートの設定時間が近づいている場合には、設定時間前に決済するか、設定時間後に決済するか、どちらが利益が多くなるのかを計算してから決済するとよいでしょう。
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CFDのコーヒー相場の見方
飲用として流通しているコーヒーの木には、「アラビカ種」と「ロブスタ種」の2つの品種があります。
アラビカ種は世界のコーヒー生産量のおよそ80%を占めています。一方、ロブスタ種は世界のコーヒー生産量のおよそ20%に留まっています。
アラビカ種は気候や雨、病害虫に弱いため、栽培地の生産量にムラが多いといわれています。一方、ロブスタ種は気候や雨、病害虫に強く栽培しやすいといわれています。
アラビカ種は、味や香りに人気があるため、主にレギュラーコーヒーに用いられることが多いといわれています。ロブスタ種は、苦みや渋みが強いため、インスタント用や缶コーヒー用に用いられています。また、安価なレギュラーコーヒー向けに混ぜて使われることもあります。
下の図は、2011年のアラビカ種の生産量をグラフに表したものです(Coffee:World Markets and Trade、アメリカ合衆国農務省調べ)。ブラジルやコロンビアなど南米諸国の生産量の多いことがわかります。
下の図は、2011年のロブスタ種の生産量をグラフに表したものです(Coffee:World Markets and Trade、アメリカ合衆国農務省調べ)。ベトナム、やインドネシアなど、東南アジア諸国の生産量の多いことがわかります。
コーヒーは、ニューヨーク先物とロンドン先物の2つの大きな市場で取引されています。ニューヨークではアラビカ種が取引されています。一方、ロンドンではロブスタ種が取引されています。
下の図は、ニューヨーク市場(上側)とロンドン市場(下側)の値動きをチャートに描画したものです。
コーヒー相場の値動きを見ると同じコーヒー取引でありながら、ニューヨーク市場(アラビカ種)とロンドン市場(ロブスタ種)では異なっていることがわかります。また、ボラティリティはロンドン市場よりもニューヨーク市場のほうが高いことがわかります。
ニューヨーク市場のコーヒー相場では、南米諸国の気候や雨量、政情などが影響し、ロンドン市場のコーヒー相場では、東南アジア諸国の気候や雨量、政情などが影響します。
アラビカ種は世界のコーヒー生産量のおよそ80%を占めています。一方、ロブスタ種は世界のコーヒー生産量のおよそ20%に留まっています。
アラビカ種は気候や雨、病害虫に弱いため、栽培地の生産量にムラが多いといわれています。一方、ロブスタ種は気候や雨、病害虫に強く栽培しやすいといわれています。
アラビカ種は、味や香りに人気があるため、主にレギュラーコーヒーに用いられることが多いといわれています。ロブスタ種は、苦みや渋みが強いため、インスタント用や缶コーヒー用に用いられています。また、安価なレギュラーコーヒー向けに混ぜて使われることもあります。
下の図は、2011年のアラビカ種の生産量をグラフに表したものです(Coffee:World Markets and Trade、アメリカ合衆国農務省調べ)。ブラジルやコロンビアなど南米諸国の生産量の多いことがわかります。
下の図は、2011年のロブスタ種の生産量をグラフに表したものです(Coffee:World Markets and Trade、アメリカ合衆国農務省調べ)。ベトナム、やインドネシアなど、東南アジア諸国の生産量の多いことがわかります。
コーヒーは、ニューヨーク先物とロンドン先物の2つの大きな市場で取引されています。ニューヨークではアラビカ種が取引されています。一方、ロンドンではロブスタ種が取引されています。
下の図は、ニューヨーク市場(上側)とロンドン市場(下側)の値動きをチャートに描画したものです。
コーヒー相場の値動きを見ると同じコーヒー取引でありながら、ニューヨーク市場(アラビカ種)とロンドン市場(ロブスタ種)では異なっていることがわかります。また、ボラティリティはロンドン市場よりもニューヨーク市場のほうが高いことがわかります。
ニューヨーク市場のコーヒー相場では、南米諸国の気候や雨量、政情などが影響し、ロンドン市場のコーヒー相場では、東南アジア諸国の気候や雨量、政情などが影響します。
CFDの小麦相場の見方
小麦は、米やトウモロコシと並んで世界の三大穀物として世界各国で消費されています。
次の図は、小麦の生産量をグラフに表したものです(アメリカ合衆国農務省調べ)。
EU27か国、中国、インド、アメリカ合衆国の生産が多いことがわかります。
次の図は、小麦の輸出量をグラフに表したものです。
アメリカ合衆国、EU27か国、オーストラリア、カナダの輸出量の多いことがわかります。これらの国々の気候が良ければ豊作になり小麦相場は安定します。一方、干ばつなどで生産量が減少すれば輸出量も減るため小麦相場は高騰します。また、政情や農業政策で小麦が減産された場合でも小麦相場高騰の原因になります。
次の図は、小麦の輸入量をグラフに表したものです。
エジプト、インドネシア、アルジェリア、日本などが代表的な輸入国になります。これらの国の景気が良ければ消費が高まって、小麦相場は高騰します。一方、景気が冷え込んで消費が減速すれば需要が減るため小麦相場は下降します。
CFDの小麦には、ニューヨーク市場とロンドン市場で取引されている先物小麦に連動した商品があります。
次の図は、ニューヨーク市場とロンドン市場に連動した先物小麦の価格をチャートに描画したものです。どちらも同じような値動きをしていることがわかります。
小麦相場の見方としては、ニューヨーク市場とロンドン市場の2市場での値動きやアメリカ合衆国農務省の発表する生産量や輸出入量、天候、政情などに注意するとよいでしょう。
次の図は、小麦の生産量をグラフに表したものです(アメリカ合衆国農務省調べ)。
EU27か国、中国、インド、アメリカ合衆国の生産が多いことがわかります。
次の図は、小麦の輸出量をグラフに表したものです。
アメリカ合衆国、EU27か国、オーストラリア、カナダの輸出量の多いことがわかります。これらの国々の気候が良ければ豊作になり小麦相場は安定します。一方、干ばつなどで生産量が減少すれば輸出量も減るため小麦相場は高騰します。また、政情や農業政策で小麦が減産された場合でも小麦相場高騰の原因になります。
次の図は、小麦の輸入量をグラフに表したものです。
エジプト、インドネシア、アルジェリア、日本などが代表的な輸入国になります。これらの国の景気が良ければ消費が高まって、小麦相場は高騰します。一方、景気が冷え込んで消費が減速すれば需要が減るため小麦相場は下降します。
CFDの小麦には、ニューヨーク市場とロンドン市場で取引されている先物小麦に連動した商品があります。
次の図は、ニューヨーク市場とロンドン市場に連動した先物小麦の価格をチャートに描画したものです。どちらも同じような値動きをしていることがわかります。
小麦相場の見方としては、ニューヨーク市場とロンドン市場の2市場での値動きやアメリカ合衆国農務省の発表する生産量や輸出入量、天候、政情などに注意するとよいでしょう。
CFDのプラチナ相場の見方
世界のプラチナ(白金)の年間採掘量は200トン前後です。金の年間採掘産量が4000トンなので、プラチナは金の約20分の1の量しか採掘されていません。
下の図は、プラチナの生産量をグラフに表したものです。
プラチナは、南アフリカとロシアで8割以上の生産量を占めています。
プラチナは指輪やネックレスなどの宝飾品の材料として用いられます。また、自動車の排気ガス浄化触媒など工業用としての需要もあります。
次の図は、プラチナの価格をチャートに表示したものです。2008年に大きく値を崩した局面がありますが、自動車の排気ガス浄化触媒の需要が落ち込むという観測によるものです。
プラチナ相場の見方としては、まず、最大の採掘国である南アフリカの動向が挙げられます。日本貿易振興機構(ジェトロ)によれば、南アフリカ経済の不安定要因として次の5つを挙げています。
次に、自動車の生産台数の動向が挙げられます。景気が良くなれば自動車の生産台数が増え、自動車の排気ガス浄化触媒としてのプラチナの需要が増えます。プラチナの需要が増えればプラチナの価格が上昇します。
そして、プラチナを採掘する鉱山会社の動向が挙げられます。南アフリカにおける生産コストが増大すれば鉱山会社が採掘量を減らすことも考えらえます。そうなるとプラチナの価格が上昇します。なお、プラチナの鉱山会社には、Avalon Rare Metals(カナダ)、Lonmin Plc(イギリス)、Stillwater Mining Co(アメリカ合衆国)などが挙げられます。これらの企業の財務内容などをチェックすることで採掘量の予測も可能です。
下の図は、プラチナの生産量をグラフに表したものです。
プラチナは、南アフリカとロシアで8割以上の生産量を占めています。
プラチナは指輪やネックレスなどの宝飾品の材料として用いられます。また、自動車の排気ガス浄化触媒など工業用としての需要もあります。
次の図は、プラチナの価格をチャートに表示したものです。2008年に大きく値を崩した局面がありますが、自動車の排気ガス浄化触媒の需要が落ち込むという観測によるものです。
プラチナ相場の見方としては、まず、最大の採掘国である南アフリカの動向が挙げられます。日本貿易振興機構(ジェトロ)によれば、南アフリカ経済の不安定要因として次の5つを挙げています。
- 欧州債務危機による資本の流出。
- 資本流出に伴う通貨ランドの急速な下落。
- 電力料金の段階的大幅引き上げの実施。ガソリン価格の上昇。
- 労働争議の多発と賃金上昇による生産コストの増大。
- 25%とされる失業率(政府にとって最重要の政策課題)
次に、自動車の生産台数の動向が挙げられます。景気が良くなれば自動車の生産台数が増え、自動車の排気ガス浄化触媒としてのプラチナの需要が増えます。プラチナの需要が増えればプラチナの価格が上昇します。
そして、プラチナを採掘する鉱山会社の動向が挙げられます。南アフリカにおける生産コストが増大すれば鉱山会社が採掘量を減らすことも考えらえます。そうなるとプラチナの価格が上昇します。なお、プラチナの鉱山会社には、Avalon Rare Metals(カナダ)、Lonmin Plc(イギリス)、Stillwater Mining Co(アメリカ合衆国)などが挙げられます。これらの企業の財務内容などをチェックすることで採掘量の予測も可能です。
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