2012年8月20日月曜日

FXやCFDのTD REIとは

FXやCFDのTD REI(Tom DeMark Range Expansion Index)とは、過去の高値と安値から売られ過ぎや買われ過ぎを調べるためのテクニカル指標のことです。

TD REIは、-100%から100%までの範囲で推移します。そして、TD REIの値が0以上ならば高値圏、0以下ならば安値圏にあると判断します。

また、TD REIの値が上昇していれば価格も上昇し、下降していれば価格も下降します。


上の図は、USD/JPYのチャートにTD REIを描画したものです。

TD REIでは一般的に-45%を割り込んだ地点が売られ過ぎと判断します。逆張りの場合にはこの地点が買いのエントリーポイントになります。上の図の赤色の下側の点線が-45%の線になります。

一方、45%を突き抜けた地点が買われ過ぎと判断します。逆張りの場合にはこの地点が売りのエントリーポイントになります。上の図の赤色の上側の点線が45%の線になります。


上の図は、日経平均株価(日経225)のチャートにTD REIを描画したものです。

TD REIを用いて順張りを行う場合には、TD REIの値が0の地点が売買のエントリーポイントになります。

TD REIの値がマイナスからプラスへ転換した地点が順張りでの買いのエントリーポイントになります。上の図の赤色の丸で囲んだ部分になります。

また、TD REIの値がプラスからマイナスへ転換した地点が順張りでの売りのエントリーポイントになります。上の図の青色の丸で囲んだ部分になります。

FXやCFDのPAINとは

FXやCFDのPAINとは、当日の始値、高値、安値、終値の4本値を用いて売り圧力、あるいは、買い圧力を計測するためのテクニカル指標のことです。

PAINは、Price Action Indicator(プライスアクションインディケータ)の略です。ちなみに、テクニカル指標を用いずに値動きや出来高などを重視して売買する手法のプライスアクションとは異なります。

PAINの計算式は次のようになります。

PAIN=((終値-始値)+(終値-高値)+(終値-安値))÷2

上の式からわかることは、終値を重視した指標ということです。PAINでは、終値が高値圏にある場合には買い圧力の強い相場でその日(時間)が終わったことを意味します。それは、次の日(次の時間)も買い圧力が継続すると予測します。

また、終値が安値圏にある場合には売り圧力の強い相場でその日(時間)が終わったことを意味します。それは、次の日(次の時間)も売り圧力が継続すると予測します。


上の図は日経平均株価(日経225)のチャートにPAINを描画したものです。

PAINでは、終値が高値圏にある場合には、0以上の数値になり、終値が安値圏にある場合には、0以下の数値になります。

上の図を見ると、PAINの値は全体的に赤色の四角で囲んだ部分が、青色の四角で囲んだ部分より多く出現していることがわかります。これは、終値が高値圏にあることが多く、相場の買い圧力が売り圧力より勝っていることを示しています。その結果、相場は上昇トレンドで推移しています。


上の図はGBP/JPYのチャートにPAINを描画したものです。

上の図を見ると、PAINの値は全体的に青色の四角で囲んだ部分が、赤色の四角で囲んだ部分より多く出現していることがわかります。これは、終値が安値圏にあることが多く、相場の売り圧力が買い圧力より勝っていることを示しています。その結果、相場は下降トレンドで推移しています。

FXやCFDのシャンデモメンタムとは

FXやCFDのシャンデモメンタムとは、相場の売られ過ぎや買われ過ぎを判断するためのテクニカル指標のことです。

シャンデモメンタムは、0を中心に-100から100までの値で推移します。シャンデモメンタムでの売買のエントリーポイントは、逆張りの場合には、50を超えた地点が売りのエントリーポイントになります。また、-50を割り込んだ地点が買いのエントリーポイントになります。


上の図はナスダック100指数のチャートにシャンデモメンタムを描画したものです。

50を超えた地点が売りのエントリーポイントになります。赤色の丸で囲んだ部分になります。一方、-50を割り込んだ地点が買いのエントリーポイントになります。青色の丸で囲んだ部分になります。


上の図は、EUR/USDのチャートにシャンデモメンタムを描画したものです。ここでは、順張りを用いた売買のエントリーポイントを紹介します。

順張りの場合は、シャンデモメンタムの値が50を割り込んだ地点が売りのエントリーポイントになります。Aの地点になります。

また、シャンデモメンタムの値が0を割り込んだ地点も売りのエントリーポイントになります。Bの地点になります。

A、および、Bの地点での決済ポイントはシャンデモメンタムが-50を突き抜けた地点になります。Cの地点になります。

なお、Cの地点は、順張りでは買いのエントリーポイントになります。

また、シャンデモメンタムの値が0を突き抜けた地点も買いのエントリーポイントになります。Dの地点になります。

C、および、Dの地点での決済ポイントはシャンデモメンタムが50を割り込んだ地点になります。Eの地点になります。

FXやCFDの線形回帰トレンドとは

FXやCFDの線形回帰トレンドとは、2つの期間におけるトレンドのラインを描画するテクニカル指標のことです。

線形回帰トレンドは指定した期間の価格の中心ラインを通ります。


上の図は日経平均株価(日経225)のチャートに線形回帰トレンドを描画したものです。時間足は週足を指定しています。データの保有期間は2007年9月から2012年8月までです。この場合には、2007年9月から2012年8月までの価格の中心ラインが線形回帰トレンドになります。

上の図から、日経平均株価の週足ベースでの線形回帰トレンドは下降トレンドであることが分かります。


上の図は日経平均株価のチャートに線形回帰トレンドを描画したものです。時間足は分足を指定しています。データの保有期間は2012年8月17日の1時から2012年8月17日の21時までです。この場合には、2012年8月17日の1時から2012年8月17日の21時までの価格の中心ラインが線形回帰トレンドになります。

上の図から、日経平均株価の分足ベースでの線形回帰トレンドは上昇トレンドであることが分かります。

線形回帰トレンドの使い方としては、長期のトレンドフォローを基本として、短期でその押し目、あるいは、戻りを拾っていく方法が挙げられます。

上の図では、長期のトレンドが下降トレンドで、短期のトレンドが上昇トレンドです。この場合には、短期の線形回帰トレンドの線を上回った地点が戻り売りのエントリーポイントになります。上の図の赤色の丸で囲んだ部分になります。

なお、長期のトレンドが上昇トレンドの場合には、短期のトレンドが下降トレンドの場合に押し目買いをすることになります。

FXやCFDの線形回帰リバースとは

FXやCFDの線形回帰リバースとは、価格が下降すれば-1、上昇すれば+1の値になり、直前の価格よりも安くなるか高くなると数値が反転するテクニカル指標のことです。


上の図はAUD/JPYの分足に線形回帰リバースを描画したものです。青色の線が線形回帰リバースです。線形回帰リバースは他のテクニカル指標に比べてシンプルな線で描画されます。

線形回帰リバースでは、相場が上昇トレンドになると+1で推移することが多くなります。上の図のピンク色の四角で囲まれた部分になります。また、相場が下降トレンドになると-1で推移することが多くなります。上の図の緑色の四角で囲んだ部分になります。

そして、相場がレンジで推移すると、線形回帰リバースの値は+1と-1を行き来します。上の図の赤色の四角で囲んだ部分になります。

線形回帰リバースは、銘柄や時間足などによって値の推移が異なります。例えば、下の図のように、プラチナ先物の1時間足では、上昇トレンドと下降トレンドがある程度の時間で続いていることがわかります。このような相場の場合には、線形回帰リバースの値が変わった地点が売買のエントリーポイントになります。線形回帰リバースの値が-1から1になった地点が買いのエントリーポイント、1から-1になった地点が売りのエントリーポイントになります。

FXやCFDの平均足スムースドとは

FXやCFDの平均足スムースドとは、平均足を平滑化したローソク足のことです。

平均足は通常のローソク足よりも平滑化されたように見えますが、平均足スムースドではさらに平滑化されたローソク足の並びになります。それでは、ローソク足、平均足、平均足スムースドを見比べてみることにします。

次の図はUSD/JPYの価格をローソク足で描画したものです。


次の図はUSD/JPYの価格を平均足で描画したものです。緑色の線はラインチャートです。平均足とラインチャートとは乖離することなく推移しています。


次の図はUSD/JPYの価格を平均足スムースドで描画したものです。平均足スムースドとラインチャートとは乖離して推移する場合があります。平均足スムースドでは、大きな価格変動にも大きくぶれることなく描画されるのが特徴です。しかし、平均足スムースドだけを見ていると実際の価格と大きく乖離して思わぬ損失を招くことがありますので注意が必要です。


平均足と平均足スムースドを比べると、陽線、あるいは、陰線の連続数に差があることがわかります。このことから、平均足よりも平均足スムースドのほうがトレンドの転換点が見つけやすいことになります。

また、トレンドの転換点では陽線と陰線が同時に出現することが多いようです。上の図の黄色の四角で囲んだ部分です。

その他に、平均足スムースドでは下ヒゲが出現しないことも特徴の1つとして挙げられます。

MT4でFXやCFDの世界の取引時間を表示するには

MT4(Meta Trader 4)でFXやCFDなどのチャートを表示する場合、時間表示は欧州時間になります。しかし、FXやCFDではほぼ24時間の取引になるため、欧州時間以外にもアジア時間やニューヨーク時間でも取引が行われています。

ここでは、欧州時間やアジア時間、ニューヨーク時間など世界の取引時間が一目でわかるようなインディケーター「sessions」を紹介します。


上の図は、USD/JPYの5分足のチャートにsessionsを描画したものです。

背景色が青色の部分がニューヨーク時間、緑色の部分がアジア時間です。ニューヨーク時間とアジア時間の間は背景色が黒になっていますが、この時間帯ではオーストラリアやニュージーランドなどで取引が行われています。


上の図は、USD/JPYの15分足のチャートです。

背景色が紫色の部分が欧州時間です。緑色と紫色が重なっている部分は、アジア時間、欧州時間ともオープンしている時間帯になります。また、背景色が紫色と青色で重なっている部分は、欧州時間、ニューヨーク時間ともオープンしている時間帯になります。

背景色の縦幅は、各時間帯での高値と安値になります。上の図を見ると、アジア時間が終わって欧州時間になってから価格が上昇していることがわかります。


上の図は、USD/JPYの4時間足のチャートです。

sessions.mq4では、時間足を長くすることで、通貨ペアによってどの時間帯で大きく値動きするかを知ることもできます。例えば、USD/JPYではアジア時間よりも欧州時間で大きく値動きしていることがわかります。

MT4でFXやCFDの1日ごとの相場を表示するには

MT4(Meta Trader 4)でFXやCFDなどのチャートを表示して、1日ごとの相場の動きを一目でわかるようにするインディケーターを紹介します。

インディケーターは「Coloured_Days_on_Chart」という名前で、1日ごとに背景色が変わるため、例えば2日前の相場の動きをすぐに見つけることができます。また、1日の高値と安値の値幅分が背景色になるので、1日ごとの値動きを知ることもできます。


上の図は、EUR/USDのチャートにColoured_Days_on_Chartを表示したものです。

1日ごとに背景の色が変わって表示されます。また、1日ごとに背景の高さがかわっていることがわかります。


上の図は、EUR/USDのチャートにColoured_Days_on_Chartを表示したもので、時間足を4時間に設定したものです。背景色のない部分(2か所)は週末です。Coloured_Days_on_Chartを用いると、相場全体の動きを知ることができます。例えば、赤色の四角で囲んだ部分では、背景の部分が細長い長方形になっています。背景の部分が細長くなればなるほど、高値と安値の差が大きいことになりボラティリティが高かったことがわかります。

次のリストは、Coloured_Days_on_Chartのプログラムです。「Coloured_Days_on_Chart.mq4」のファイル名で、MT4のインストールされた「experts」フォルダ内の「indicators」フォルダに保存することで使用できます。

「Coloured_Days_on_Chart.mq4」
//+------------------------------------------------------------------+
//| Coloured Days on Chart.mq4 v1.0 |
//| Copyright (C) 2008, Jason Robinson (jnrtrading). |
//| http://www.spreadtrade2win.com |
//+------------------------------------------------------------------+
#property copyright "Copyright (C) 2008, Jason Robinson (jnrtrading)."
#property link "http://www.spreadtrade2win.com"

#property indicator_chart_window
extern int No_of_days_to_colour = 20;
extern color Colour1 = LightGray;
extern color Colour2 = DarkGray;
double Days[][6];
//+------------------------------------------------------------------+
//| Custom indicator initialization function |
//+------------------------------------------------------------------+
int init()
{
//---- indicators
ArrayCopyRates(Days,Symbol(),PERIOD_D1);
//----
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+
//| Custom indicator deinitialization function |
//+------------------------------------------------------------------+
int deinit()
{
//----
for (int i = No_of_days_to_colour; i >= 0; i--) {
ObjectDelete("Day"+i);
}
//----
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+
//| Custom indicator iteration function |
//+------------------------------------------------------------------+
int start()
{
//---

for (int i = 0; i <= No_of_days_to_colour; i++) {
ObjectCreate("Day"+i,OBJ_RECTANGLE,0,Days[i][0]+86400,Days[i][3],Days[i][0],Days[i][2]);
if (i % 2 == 0)
ObjectSet("Day"+i,OBJPROP_COLOR,Colour1);
else
ObjectSet("Day"+i,OBJPROP_COLOR,Colour2);
}


//----
return(0);
}
//+------------------------------------------------------------------+

FXやCFDのリパルスとは

FXやCFDのリパルス(repulse)とは、相場の売り圧力や買い圧力を知るためのテクニカル指標のことです。

リパルスでは、ローソク足が大きな陽線を形成したときには強い買い圧力と判断して値が増加します。一方、ローソク足が大きな陰線を形成したときには強い売り圧力と判断して値が減少します。


上の図は、WTI原油先物のチャートにリパルスを描画したものです。

上の図では、リパルスの値の0を境目にして、0以下で推移している時は下降トレンド、0以上で推移している時は上昇トレンドであることがわかります。


上の図は、GBP/JPYのチャートにリパルスを描画したものです。時間足は週足に設定しています。

上の図の赤色の四角で囲んだ部分は、2008年後半から2009年にかけて大きく円高へ推移した時です。価格ベースで1ポンド220円台から120円台まで一気に円高になりました。この時のリパルスを見ると、円高の進行とともにリパルスの値も下げていることがわかります。

そして、リパルスの値の下げが止まった地点で、価格も下げ止まっています。

その後、リパルスの値は0へ向かって大きく上げていますが、GBP/JPYの価格はリパルスの値に比べると大きく上げていません。緑色の丸で囲んだ部分と青色の丸で囲んだ部分を見比べてみると、リパルスの値は同じでも、GBP/JPYの価格の違うことがわかります。

FXやCFDのチャイキンボラティリティとは

FXやCFDのチャイキンボラティリティ(Chaikin's Volatility)とはEMA(指数平滑移動平均)を用いたテクニカル指標のことです。

チャイキンボラティリティは、n日間の高値と安値との差のEMAを求め、それをn日前のEMAと比較したものをパーセンテージで表します。


上の図は、金先物のチャートにチャイキンボラティリティを描画したものです。

上の図から、価格がある程度上昇すると、チャイキンボラティリティの値も上昇していることがわかります。赤色の丸で囲んだ部分になります。


上の図は、日経平均株価(日経225)のチャートにチャイキンボラティリティを描画したものです。

上の図の赤色の四角で囲んだ部分では、日経平均株価が大きく下降しています。この時、チャイキンボラティリティの値は大きく上昇しています。このように、価格が大きく下げた時にもチャイキンボラティリティの値は大きく上昇します。


上の図は、大豆先物のチャートにチャイキンボラティリティを描画したものです。

上の図の赤色の四角で囲んだ部分では、大豆の価格はゆるやかに上昇しています。この時、チャイキンボラティリティの値はほとんどマイナス圏で横ばいに推移しています。このように、僅かな値動きの場合、上昇トレンドであってもチャイキンボラティリティの値は大きく変動することはありません。