2012年5月18日金曜日

FXのOCOのメリットを活かした取引方法

FX(外国為替証拠金取引)のOCOは、現在の為替レートよりも上値と下値の2つの価格に指値、逆指値をする注文のことです。OCOは、為替レートの今後の予想が難しい時などに用いられることが多いようです。

OCOは、2つの価格に注文できるというメリットがあります。このメリットを活かして、経済指標の発表前にOCOの注文をする取引方法を紹介します。

例えば、アメリカ合衆国の経済指標の発表があると、アメリカ合衆国の通貨が売られたり買われたりします。為替レートは、経済指標の発表内容に連動して一時的に大きく値動きをします。しかし、どちらの方向へ値動きするのかわかりません。USD/JPYの場合、良い発表であれば円安、悪い発表であれば円高へ推移します。

ここで、アメリカ合衆国の経済指標の発表前にUSD/JPYをOCO注文します。注文内容は次の通りです。

・現在の為替レートよりも高い価格で買いの逆指値
・現在の為替レートよりも安い価格で売りの逆指値


その後、アメリカ合衆国の経済指標の発表があります。

良い発表であれば円安に値動きをするため、買いの逆指値注文が約定します。発表後は一方通行に為替レートが動くため、買いの逆指値注文が約定した後も円安へ動く可能性は高いです。

上の図の緑色の丸く囲んだ部分で約定し、この時点で売りの逆指値の注文はキャンセルされます。

そして、相場が落ち着いた頃に決済をして利益を確定します。

悪い発表の場合には円高に値動きをするため、売りの逆指値注文が約定します。発表後は一方通行に為替レートが動くため、売りの逆指値注文が約定した後も円だけは動く可能性は高いです。

上の図のオレンジ色の丸く囲んだ部分で約定し、この時点で、買いの逆指値の注文はキャンセルされます。

そして、相場が落ち着いた頃に決済をして利益を確定します。

経済指標の発表前にOCO注文をする場合、次のようなリスクもあります。

  • OCO注文をしてから経済指標発表までの時間が長いと、発表時間前に約定してしまう可能性がある。対応策としては、あらかじめOCOの注文画面を開き、価格を設定しておきます。時計を見ながら、発表時間の数秒前になったら注文のボタンを押して、注文を確定させます。
  • 大きく値動きするとスプレッドが拡大するため、利益が発生しない場合がある。
  • OCO注文時の価格設定により、利益が発生しない場合がある。
  • 経済指標発表後に一時的に逆の方向へ推移して、逆の注文が約定されることがある。
  • 経済指標の発表で大きく値動きしない場合がある。この場合にはすぐに注文をキャンセルします。

FXのQQEとは

FX(外国為替証拠金取引)のQQEとは、通貨ペアの売られすぎ、買われすぎを調べるためのテクニカル指標です。QQEは、正式名をQuantitative Qualitative Estimationといい、日本語では定量定性評価といいます。

QQEは、RSIというテクニカル指標をもとに作成されています。RSIも、通貨ペアの売られすぎ、買われすぎを調べるためのテクニカル指標として知られています。


上のチャートは、MT4(Meta Trader 4)のCustom IndicatorsでQQEを描画したものです。QQEは、0から100までの範囲内で推移し、50以下の場合には売られすぎで、50以上の場合には買われすぎとされます。

QQEでは2本のラインを用います。上のチャートでは、実線と点線で表しています。

QQEでは、次の条件の時に売りポイント、買いポイントとしています。

売りポイント
50以上の地点で、実線が点線を上から下へ突き抜けた時。上の図では、右側の青い丸で囲んだ部分が売りポイントになります。
買いポイント
50以下の地点で、実線が点線を下から上へ突き抜けた時。上の図では、左側の青い丸で囲んだ部分が買いポイントになります。

FXの出来高の見方

FX(外国為替証拠金取引)では、4本値をもとにテクニカル分析をすることが多いですが、出来高をもとに分析をする方法もあります。


上のチャートは、赤色と白色の平均足と、黄色の出来高を描画したものです。ちなみに出来高は棒グラフで表すのが一般的です。

出来高のグラフの見方は次の通りです。

チャートの左側の青色で丸く囲んだ2つの部分は、出来高を伴って為替レートが上昇しています。出来高が多いということは、この価格帯での売りポジション、あるいは、買いポジションを所有している人が多いことになります。売りポジションを所有している人は今後の為替レートが下降すると予想している人で、買いポジションを所有している人は今後の為替レートが上昇すると予想している人になります。

次に、青色の丸からオレンジ色の丸の直前にかけて為替レートが下降しているので、先ほどの売りポジションを所有している人は、この間に決済している可能性が高いと予想します。中には、買いポジションを損切している人もいるかもしれません。

そして、オレンジ色で丸く囲んだ2つの部分では為替レートが上昇していますが、出来高は先ほどよりも多くありません。これは、先ほどよりも買い圧力が弱いということです。そのため、先ほどの高値を抜けませんでした。

最後に、右側の青色で丸く囲んだ2つの部分を見ると、出来高を伴って上昇しています。買い圧力が前の2か所よりも強いことがわかります。そのため、高値を抜けて上昇していきました。これは、ローソク足の青色の部分を結んだ線をレジスタンスラインとしてブレイクアウトしたことになります。これは、ブレイクアウトの根拠が出来高にあることを表しています。ブレイクアウトには、いわゆる”だまし”といって、ブレイクアウトに見せかけておいて実際にはブレイクアウトしないことがあります。このようなケースでは、出来高を伴っていないことが多いようです。

ちなみに、MT4(Meta Trader 4)で出来高を表示するには、チャート画面を表示した後に右クリックをしてプロパティーを選び、「全般」タブの「出来高の表示」をチェックします。


なお、出来高のグラフの見方は、投資スタンスにより異なります。

FXのドローダウンとは

FX(外国為替証拠金取引)のドローダウン(drawdown)とは、口座残高の目減り率のことです。預託証拠金額が10万円から9万円に減少したら10%のドローダウンになります。

ドローダウンは、リスク管理の1つとして用いられることがあります。例えば、あらかじめ設定しておいたドローダウンに達したらポジションを解消するというものです。これにより、それ以上の損失の発生を抑えることが可能になります。

▼1通貨ごとのドローダウンの設定方法

例えば、ドローダウンを10%に設定した時の注文方法は次のようになります。

・預託証拠金額:10万円
・通貨ペア:USD/JPY
・為替レート:80円
・通貨数:1万通貨
・売買:買いポジション
・レバレッジ:25倍

ドローダウンは10%なので、預託証拠金額が10万円から9万円になったらポジションを解消します。

1万円の損は、為替レートが80円から79円へ値下がりした時になります。計算方法は、次の通りです。

(a円-80円)×1万通貨=-10,000円
a=79

よって、注文時にはIFD注文を使って80円の指値買い注文と、79円の逆指値売り注文をすればよいことになります。

なお、80円の指値買い注文後に、トレール幅を1円に設定してトレール注文をすれば、ドローダウンを10%以下に設定できます。

▼ポートフォリオによるドローダウンの設定方法

例えば、EUR/JPY、EUR/USDのようにユーロ通貨を中心にしたポートフォリオによる資金運用の場合には、預託証拠金額からドローダウン幅分の有効証拠金額を算出することで対応します。

預託証拠金額が50万円でドローダウンを10%に設定した場合は、有効証拠金額が45万円になったらポジションを解消します。

なお、通貨ペアごとにドローダウンを設定すると、ポートフォリオではドローダウンに達していなくても一部の通貨ペアのみがポジション解消されてしまう可能性があります。

FXのADXの見方

FX(外国為替証拠金取引)のADXとは、為替レートのトレンドの強さを数値として算出したテクニカル指標のことで、一般的にはチャートの下側に折れ線グラフで表します。また、ADXはDMIというテクニカル指標と併用することで売りのポイントや買いのポイントを見つけることができます。

次のチャートは、ADXとDMIを描画したものです。黄色の線がADX、白色の線がDMIの+DI、赤色の線がDMIの-DIです。


▼ADXの見方
  • ADXの線が下向きから上向きへ変化したらトレンド発生のサインになります。上の図では、白色の丸で囲んだ部分が下降トレンドの発生サインになります。
  • ADXの線が上向きから下向きへ変化したらトレンド終了のサインになります。上の図では、赤色の丸で囲んだ部分が下降トレンドの終了サインになります。なお、上昇トレンドの終了時でも上の図のように山型を形成します。
  • ADXの線が下向き、あるいは、横ばいで推移している時は、トレンドが発生していないことを表しています。上の図では、白色の丸で囲んだ部分より左側の部分と、赤色の丸で囲んだ部分より右側の部分です。

▼DMIの見方
  • +DIは、買い圧力の強さを表しています。そして、-DIは、売り圧力の強さを表しています。上の図では、赤色の線が白色の線より上方にあるため、売り圧力が強いことが分かります。
  • +DIと-DIの値が大きく開いている時は売り圧力と買い圧力のどちらかが大きく上回っている状態です。上の図では、オレンジ色の矢印の部分で、売り圧力が買い圧力を大きく上回っています。
  • +DIが-DIを上から下へ突き抜けた時が売りのポイントになります。上の図では、緑色で丸く囲んだ部分になります。
  • +DIが-DIを下から上へ突き抜けた時が買いのポイントになります。上の図では、青色で丸く囲んだ部分になります。

▼ADXとDMIを組み合わせた時の見方
  • +DIと-DIがADXより下方にあり、かつ、+DIが-DIを上から下へ突き抜けた時が売りのポイントになります。上の図では、緑色で丸く囲んだ部分になります。
  • +DIと-DIがADXより下方にあり、かつ、+DIが-DIを下から上へ突き抜けた時が買いのポイントになります。上の図では、青色丸く囲んだ部分になります。

日本国内のFX業者の法人向けレバレッジ比較

2012年5月現在、日本国内のFX業者の法人向けレバレッジの比較一覧です。レバレッジの倍率は個人の場合、「金融商品取引業等に関する内閣府令」により、2011年8月から最大25倍までに規制されています。しかし、法人は法律の規制の対象外のため、ほとんどのFX業者ではハイレバレッジ(ハイレバ)の倍率を設定しています。法人口座の開設のメリットは、ハイレバレッジでの取引が可能である点が挙げられます。

FX業者 サービス名 レバレッジ
株式会社外為どっとコム 外貨ネクスト 25倍
インヴァスト証券株式会社 FX24 150倍
インヴァスト証券株式会社 シストレ24 150倍
IGマーケッツ証券株式会社 FX 200倍
株式会社FXトレーディングシステムズ ブロードコース 400倍
株式会社FXトレーディングシステムズ ブロードライトコース 400倍
GMOクリック証券株式会社 FXネオ 200倍
ヒロセ通商株式会社 LION FX 200倍
楽天証券株式会社 楽天 FX 100倍
株式会社マネースクウェア・ジャパン M2JFX 50倍
トレイダーズ証券株式会社 みんなのFX 400倍
株式会社外為ジャパン 外為ジャパンFX 300倍
株式会社DMM.com証券 DMM FX 25倍
株式会社ライブスター証券 ライブスターFX 200倍
上田ハーロー株式会社 外貨アクティブ 200倍
上田ハーロー株式会社 外貨リザーブ 200倍
株式会社マネーパートナーズ パートナーズFX 100倍
ひまわり証券株式会社 レギュラー口座 100倍
ひまわり証券株式会社 シストレ口座 100倍
セントラル短資FX株式会社 FXダイレクト 100倍
株式会社マネックスFX マネックスFX 100倍
FXCMジャパン証券株式会社 フォーランドフォレックス 200倍前後
FXCMジャパン証券株式会社 スタンダード口座 (FX) 200倍前後
FXCMジャパン証券株式会社 プレミアム口座 (FX) 200倍前後
FXCMジャパン証券株式会社 MT4 口座 (FX) 200倍前後
FXCMジャパン証券株式会社 ミラートレーダー口座 (FX) 200倍前後
フォレックス・ドットコムジャパン株式会社 Meta Trader4 200倍
フォレックス・ドットコムジャパン株式会社 Mirror Trader 200倍
フォレックス・ドットコムジャパン株式会社 FOREX Trader 200倍
株式会社サイバーエージェントFX 外貨ex 200倍
株式会社サイバーエージェントFX MT4 100倍
株式会社FXトレード・フィナンシャル 高速FX 200倍
株式会社FXトレード・フィナンシャル オートFX 25倍
株式会社FXトレード・フィナンシャル FXTF MT4 200倍
株式会社外為オンライン 外為オンライン 200倍

FXのレバレッジ規制とは

FX(外国為替証拠金取引)のレバレッジ規制とは、2009年8月3日に公布された「金融商品取引業等に関する内閣府令」を根拠法として、金融庁がFX業者のレバレッジを規制することです。

金融商品取引業等に関する内閣府令は、2010年8月1日に施行されました。それまでは、FX業者にはレバレッジ規制はなく200倍から400倍のレバレッジを実施していました。

例えば、レバレッジ400倍の倍率で1ドル80円のUSD/JPYを10万通貨買う場合、必要になる証拠金は、

80円×10万÷400倍

で、2万円で済みます。わずか2万円の金額ですが、実際には800万円分の為替取引を行っているのと同じです。USD/JPYが1銭動くだけで、1,000円の損益が発生します。金融庁では、このようなハイレバレッジ(ハイレバ)は射幸心を煽り、投資家に大きな損失を生む可能性があるという理由からレバレッジ規制を実施しました。

レバレッジ規制は2段階で実施されました。1段階目は、金融商品取引業等に関する内閣府令の施行日から1年間はレバレッジの上限を50倍にするというものです。そして2段階目は、1段階目の終了した2011年8月1日からレバレッジの上限を25倍にするというものです。

レバレッジ規制の施行前では、評価損を抱えている投資家が、レバレッジ規制によって不足になる証拠金を納めるか、損切りをするかのいずれかの対応を迫られました。例えば、USD/JPYを10万通貨保有している場合、必要になる証拠金は、

80円×10万÷25倍

で、32万円が必要になります。32万円も証拠金が納められない場合には、ポジションを決済するしかありません。しかし、評価損を抱えていると、その分が損失として確定してしまいます。

例えば、1ドル80円のUSD/JPYの買いポジションが79円に値下がりしていれば、

(79円-80円)×10万

で、10万円の評価損を抱えていることになります。

このように、32万円の証拠金を納めるか、10万円の損失を確定するかの厳しい選択に迫られます。

レバレッジ規制により、国内のFX業者から海外のFX業者へ取引をシフトする人や、FXを辞める人などが多くいたといわれています。それは、FX業者の開示する事業データから知ることができます。あるFX業者の2010年7月の取引高を見ると、7月を100とした場合、2010年8月は90.1に減少しています。

なお、レバレッジ規制は個人の顧客に対して適用され、法人の顧客には適用されません。そのため、法人の顧客に対してはレバレッジを200倍から400倍のハイレバレッジに設定しているFX業者もあります(2012年5月現在)。

FXの三尊とは

FX(外国為替証拠金取引)の三尊とは、釈迦三尊の並びのようにローソク足が並んでいる状態のことをいいます。ヘッドアンドショルダー(head and shoulder)ともいいます。

三尊は、三尊天井と逆三尊底の2つのパターンがあり、パターンを形成した場合にはその時点が天井圏、あるいは、底値圏といわれています。

▼三尊天井
三尊天井は、天井を形成する代表的なパターンです。三尊天井は下の図のようにほぼ同じような高値を3回つけます。高値を古い順にABCととすると、真ん中のBが最高値になります。

チャートを見ると、Aの高値を付けた後に、再度高値を抜こうとチャレンジをします。しかし高値更新はできませんでした。その地点がBになります。

さらに再度高値を抜こうとチャレンジをしましたが、また抜けませんでした。その地点がCになります。

三尊天井では、Cの地点で高値を抜かなければ、Cが天井圏であると判断します。


▼逆三尊底
逆三尊底は、底値を形成する代表的なパターンです。逆三尊底は下の図のようにほぼ同じような安値を3回つけます。安値を古い順にABCととすると、真ん中のBが最安値になります。

チャートを見ると、Aの安値を付けた後に、再度安値を抜こうとチャレンジをします。しかし安値更新はできませんでした。その地点がBになります。

さらに再度安値を抜こうとチャレンジをしましたが、また抜けませんでした。その地点がCになります。

逆三尊底では、Cの地点で安値を抜かなければ、Cが安値圏であると判断します。

FXのローソク足の見方

FXのローソク足は、為替レートの始値、高値、安値、終値を図に表したものです。図に表すことにより、現在の為替レートが過去の為替レートの中のどのポジションにあるかを知ることができたり、為替レートが上昇しているのか、下降しているのかを知ることができます。

▼一般的なローソク足の見方


一般的なローソク足の形には、上の図のように2種類あります。

左側の白抜きのローソク足を陽線(ようせん)といい、右側の黒色のローソク足を陰線(いんせん)といいます。陽線は終値が始値を上回った時で、陰線は終値が始値を下回った時です。

陽線と陰線のそれぞれの上側にある縦線を「上ヒゲ」、下側にある縦線を「下ヒゲ」といいます。

陽線は、売り圧力よりも買い圧力の方が強かったことを表しています。また、陰線は、買い圧力よりも売り圧力の方が強かったことを表しています。

また、始値と終値との差が開いているほどローソク足は、より縦長になります。そして、より縦長なほど、相場は大きく変動していることになります。

▼その他のローソク足の見方

為替レートの4本値のパターンにより、ローソク足もさまざまな形に変形します。

上の図では、始値、高値、安値、終値の4本値がそれぞれ異なった場合です。

ここでは、さまざまなパターンのローソク足を紹介します。


A
始値、高値、安値、終値がすべて同値の場合のローソク足の形状です。株式相場では見かけるローソク足ですが、FXでは見かけることはありません。
B
始値と終値が同値の場合のローソク足の形状です。
C
始値と高値、終値が同値の場合のローソク足の形状です。
D
始値と安値、終値が同値の場合のローソク足の形状です。


E
陽線は、始値と安値が同値で、かつ、高値と終値が同値の場合のローソク足の形状です。
陰線は、始値と高値が同値で、かつ、安値と終値が同値の場合のローソク足の形状です。
F
陽線は、高値と終値が同値の場合のローソク足の形状です。
陰線は、高値と始値が同値の場合のローソク足の形状です。
G
陽線は、始値と安値が同値の場合のローソク足の形状です。
陰線は、安値と終値が同値の場合のローソク足の形状です。

FXのユーロドルを取引した時の売買損益の計算方法

FX(外国為替証拠金取引)のユーロドル(EUR/USD)を取引した時の売買損益の計算方法は、USD/JPYやEUR/JPYのような円通貨を取引した時の計算方法と異なります。

ここでは、ユーロドルの注文レートと決済レートから売買損益を計算する方法を紹介します。

▼ユーロドルをロングで保有して利益確定の決済をした場合
・約定値:1.27306
・決済約定値:1.27508
・通貨数:1万通貨
・決済時のUSD/JPYのレート:80.258円

計算方法は、まず1通貨での利益を計算します。

1.27508-1.27306=0.00202

1通貨あたり0.00202ドルの利益が出たことがわかります。

そして、1万通貨を保有しているので1万倍します。

0.00202×1万=20.2

20.2ドルの利益になります。この時のUSD/JPYのレートが80.258円なので、20.2ドルを円に換算します。

80.258×20.2=1621.2116

端数を切り捨てて、売買損益は、1,621円になります。

▼ユーロドルをショートで保有して損切りの決済をした場合
・約定値:1.27306
・決済約定値:1.27715
・通貨数:1万通貨
・決済時のUSD/JPYのレート:80.128円

計算方法は、まず1通貨での利益を計算します。

1.27306-1.27715=-0.00409

1通貨あたり0.00409ドルの損失が出たことがわかります。

そして、1万通貨を保有しているので1万倍します。

-0.00409×1万=-40.9

-40.9ドルの損失になります。この時のUSD/JPYのレートが80.128円なので、-40.9ドルを円に換算します。

80.128×(-40.9)=-3277.2352

端数を切り捨てて、売買損益は、-3,277円になります。

ユーロドルのように、円通貨以外の取引の場合には、決済時に円通貨へ換算することで売買損益が計算できます。そのため、円換算時の円通貨の為替レートによって損益額が変動します。