2012年8月22日水曜日

FXやCFDのDPOとは

FXやCFDのDPO(Detrended Price Oscillator、ディトレンディドプライスオシレーター)とは、移動平均の乖離を用いたテクニカル指標のことです。

DPOの計算方法は、まずn日間の移動平均から、(n÷2+1)日前の数値を求めます。例えば期間を10日とした場合には、10日間の移動平均の6(10÷2+1)日前の数値を求めます。

次に、その数値を当日の終値から引いたものがDPOになります。つまり、当日の価格が過去の移動平均値とどのくらい乖離しているかを求めています。


上の図は、AUD/JPYのチャート画面にDPOを描画したものです。

赤色の丸で囲んだ部分より左側の部分では、DPOの値は0以上で推移しています。この時、AUD/JPYは上昇トレンドで推移しています。

一方、赤色の丸で囲んだ部分より右側の部分では、DPOの値は0以下で推移しています。この時、AUD/JPYは下降トレンドで推移しています。

このことから、DPOの値が0以上の時には買いポジションが優勢になり、0以下の時には売りポジションが優勢になります。


上の図は、アメリカ合衆国のFacebookのチャート画面にDPOを描画したものです。

2012年5月に上場した後から株価は下降トレンドをたどっています。新規上場銘柄にありがちなチャートで、株価の上昇する材料のない銘柄には買いのタイミングはまず見つけられません。また、売りのタイミングも見つけられないこともあります。

DPOで売りのタイミングを見つけるには、DPOの相対が0以上になった時になります。また、0以上から0以下へ割り込んだ時も売りのタイミングになります。上の図の赤色の丸で囲んだ部分になります。

FXやCFDのマスインデックスとは

FXやCFDのマスインデックスとは、高値と安値から値動きの幅を調べてトレンドの転換点を見つけるためのテクニカル指標のことです。

マスインデックスは、ボラティリティの上昇とともに値が上昇し、ボラティリティの下降とともに値が下降します。


上の図は、アメリカ合衆国のインテルのチャートにマスインデックスを描画したものです。

インテルの株価の上昇とともにマスインデックスの値が上昇しています。青色の四角で囲んだ部分です。また、インテルの株価の下降とともにマスインデックスの値が下降しています。赤色の四角で囲んだ部分です。


上の図は、EUR/USDのチャートにマスインデックスを描画したものです。

赤色の四角で囲んだ部分では、価格は右肩上がりに推移して上昇トレンドにあります。しかし、マスインデックスでは右肩下がりに推移した後に右肩上がりに推移して、価格とは異なった推移をしています。このようなケースでは、マスインデックスの値が転換した地点が上昇トレンドにおける押し目買いのエントリーポイントになります。緑色の丸で囲んだ部分です。

同じように、下降トレンドの局面では戻り売りの地点を見つけることができます。


上の図は、EUR/JPYのチャートにマスインデックスを描画したものです。

全体的に相場が下降トレンドであることがわかります。この中での戻り売りの地点は、マスインデックスの値が下降から上昇へ転換した地点になります。緑色の丸で囲んだ部分になります。

FXやCFDのZigZagでダブルボトムやダブルトップを見つけるには

FXやCFDのZigZagとは、直近の高値と安値を直線で結んだ線のことです。主に相場のトレンドを知る時に用いられます。

ZigZagでは、特に計算式を用いることはありません。まず、異なる日付の高値と安値を直線で結び、次にその安値から次の高値まで直線で結んでいきます。


上の図は、EUR/USDのチャートにZigZagを描画したものです。チャート画面の右端までZigZagの線は表示されていませんが、もし右端で価格が大きく変動して直近の高値を抜いた場合には、直近の安値と高値のラインが修正されて表示されます。このようにZigZagの直近の線は確定した線にはなりません。

ZigZagは、相場のトレンドを知ることができる他に、ダブルボトムやダブルトップといった罫線を比較的容易に見つけることもできます。


上の図は、USD/JPYのチャートにZigZagを描画したものです。

上の図の赤色の丸印5つは、ダブルボトムの頂点です。5つめの丸印の地点が買いのエントリーポイントになります。


上の図は、USD/JPYのチャートにZigZagを描画したものです。

上の図の赤色の丸印5つは、ダブルトップの頂点です。5つめの丸印の地点が売りのエントリーポイントになります。

FXや株式のエクイボリュームとは

株式のエクイボリュームとは、ローソク足と出来高を合わせたチャートのことです。

ローソク足では、始値、高値、安値、終値の4本値を用いますが、エクイボリュームでは高値と安値を用います。

そして、始値と終値を比較して、始値が終値よりも高い場合には陰線になり、始値が終値よりも安い場合には陽線になります。この時点で、1つのローソク足は長方形で描画されることになります。

次に、表示期間の出来高の割合に応じて、ローソク足の幅を決定します。例えば1日の出来高が10万株の日と5万株の日とでは、10万株の日のローソク足の幅は、5万株の日のローソク足の幅の2倍になります。

次の図は、トヨタのチャートをエクイボリュームで描画したものです。


次の図は、トヨタのチャートを通常のローソク足で描画したものです。上の図と下の図を見比べてみると、ローソク足の太さに違いのあることがわかります。


エクイボリュームでわかることは、相場が大きく動いた時にローソク足の太さが太くなる傾向にあることです。

そして、ローソク足の太さが太ければ太いほど、その価格帯には大きな売り方、あるいは、買い方が残っていることになります。

なお、エクイボリュームでは、始値と終値を知ることができません。そのため、高値寄り、安値寄り、高値引け、安値引けなどの相場の動きを知ることができません。

FXや株式のローソクボリュームとは

株式のローソクボリュームとは、ローソク足と出来高を合わせたエクイボリュームをもとにしたチャートのことです。

ローソクボリュームは、ローソク足と同じように始値、高値、安値、終値の4本値を用いてローソク足を描画します。

次に、表示期間の出来高の割合に応じて、ローソク足の幅を決定します。この点はエクイボリュームの描画方法と同じです。例えば1日の出来高が10万株の日と5万株の日とでは、10万株の日のローソク足の幅は、5万株の日のローソク足の幅の2倍になります。

次の図は、ホンダのチャートをローソクボリュームで描画したものです。


次の図は、ホンダのチャートを通常のローソク足で描画したものです。上の図と下の図を見比べてみると、ローソク足の太さに違いのあることがわかります。


ローソクボリュームでわかることは、相場が大きく動いた時にローソク足の太さが太くなる傾向にあることです。

そして、ローソク足の太さが太ければ太いほど、その価格帯には大きな売り方、あるいは、買い方が残っていることになります。