2012年7月19日木曜日

CFDの日経225先物と日経225先物、日経225ミニ先物の比較

CFDの日経225先物と日経225先物、日経225ミニ先物は、いずれも日経平均株価(日経225)の先物取引商品です。しかし、取引の種類や必要証拠金などはそれぞれ異なります。

▼取引限月
CFDの日経225先物では、3月限、6月限、9月限、12月限のうち、直近の2限月が取引されます。例えば今日が2012年7月ならば9月限と12月限が取引されます。日経225先物では、3月限、6月限、9月限、12月限のうち、直近の5限月が取引されます。例えば今日が2012年7月ならば9月限、12月限、翌年の3月限、6月限、9月限が取引されます。日経225ミニ先物では、3月限、6月限、9月限、12月限のうち、直近の2限月に加えて、3月限、6月限、9月限、12月限を除く直近の3限月が取引されます。例えば今日が2012年7月18日ならば9月限、12月限と、8月限、10月限、11月限の5限月が取引されます。

▼取引開始
いずれの商品も売り、あるいは、買いから取引を開始できます。価格が上がると予想したら「買い」、下がると予想したら「売り」の注文ができます。

▼取引単位
取引単位は、CFDの日経225先物では1倍から10倍に設定されています。日経225先物では1000倍、日経225ミニでは100倍です。

▼呼値
呼値は価格の変動する単位で、CFDの日経225先物では1円、日経225先物では10円、日経225ミニでは5円です。

▼スプレッド
CFDの日経225先物ではスプレッドがありますが、日経225先物と日経225ミニにはスプレッドがありません。

▼必要証拠金
必要証拠金は取扱業者により異なりますが、CFDの日経225先物では9000円前後(日経平均株価とほど同値)で、日経225ミニや日経225先物より安価で取引できます。

▼手数料
手数料は取扱業者により異なりますが、CFDの日経225先物は無料であることが多いようです。

▼取引種類
CFDの日経225先物は相対取引になります。つまり、CFD業者の提示する価格での取引になります。一方、
日経225ミニと日経225先物の場合は取引所取引になります。

▼取引時間
CFDの日経225先物ではほぼ24時間の取引が可能です。東京株式市場の寄付き前の取引も可能です。

▼税金
税金はいずれの取引において 申告分離課税が適用されます。

次の表は、2012年7月現在のCFDの日経225先物、日経225先物、日経225ミニ先物の比較を一覧にしたものです。

内容CFD日経225ミニ日経225先物
取扱限月直近2限月直近5限月直近5限月
取引開始売り、買い売り、買い売り、買い
取引単位1倍~10倍100倍1000倍
呼値1円5円10円
スプレッドおよそ3円~20円なしなし
必要証拠金9000円約3万円約30万円
手数料なし片道50円前後片道500円前後
取引種類相対取引取引所取引取引所取引
取引時間ほぼ24時間09:00~15:15、16:30~翌03:0009:00~15:15、16:30~翌03:00
税金 申告分離課税 申告分離課税 申告分離課税

CFDの大豆相場の見方

CFDのコモディティの銘柄の1つに大豆があります。

大豆は、主に商品先物市場で取引されている銘柄です。CFDでは商品先物市場での価格をベースに取引が行われています。

大豆相場を分析する基本情報として、アメリカ合衆国農務省の発表する世界各国の大豆の生産量、輸出量、輸入量などが挙げられます。

次の図は、アメリカ合衆国農務省の発表した各国の大豆の生産量の推移です。アメリカ合衆国が全体の4割弱で、ブラジル、アルゼンチンを加えると全体の80%を超えます。


次の図は、同じくアメリカ合衆国農務省の発表した各国の大豆の輸入量の推移です。中国の輸入量の増加がわかります。中国は、世界第4位の大豆の生産量ですが、GDPの伸びとともに需要も増加していることがわかります。


次のチャートは、CFDの大豆の価格の推移です。中国の需要により大豆の価格が上昇していることが分かります。なお、中国では2007年ころから食品価格を中心に物価上昇が続き、インフレ圧力が強まったという理由で、2008年から1年間、大豆の輸出に対して関税を賦課しました。そのため2008年の大豆の価格が急騰しています。


次の図は、同じくアメリカ合衆国農務省の発表した各国の大豆の輸出量の推移です。主な輸出国は、アメリカ合衆国、ブラジル、アルゼンチンです。これらの国々の大豆の生産規制や関税の賦課などにより大豆の価格は大きく変動する可能性があります。また、大豆の生産に影響を及ぼすような悪い気象(タイフーンやエルニーニョ現象)や病害、虫害などで価格の上昇する可能性が高くなります。


その他には、大豆の生産に使用する耕運機や生産機器の燃料代が高騰すれば、大豆の価格は上昇します。そのため、大豆の価格は、原油の価格にも影響されやすいといわれています。

CFDの注文方法の種類

CFDにはさまざまな注文方法があります。相場の動きや投資スタイルにより使い分けることで、有利な取引が可能になります。

▼成行注文
価格を指定しないで注文を行います。だいたいCFD業者の提示する価格かそれに近い価格で約定します。しかし、相場が大きく動いている時には思わぬ価格で約定することもあります。

▼指値注文
現在の価格よりも低い価格での買い注文、あるいは、高い価格での売り注文をすることです。注文時は必ず価格を指定します。

▼逆指値注文
現在の価格よりも高い価格での買い注文、あるいは、低い価格での売り注文をすることです。注文時は必ず価格を指定します。

▼IFD注文
注文から決済までの一連の取引を一括で注文します。例えば、現在100ポイントで、90ポイントになったら買い注文をして、95ポイントになったら売り注文(決済)をするといったことができます。

▼OCO注文
指値注文と逆指値注文の2つの注文を同時に出します。片方の注文が約定すると、もう片方の注文はキャンセルされます。

▼IFO注文
IFD注文とOCO注文を合わせた注文方法です。例えば、現在100ポイントで、90ポイントになったら買い注文をして、90ポイントで約定したら95ポイントで売り(利益確定)、85ポイントで売り(損失限定)の注文をするといったことができます。

▼トレール注文
トレール注文は約定を目的とした注文ではありません。トレール注文は、手持ちポジションに対して、値幅を指定して、その値幅に達した時に決済注文を執行するものです。

▼時間成行注文
指定した時間に成行注文を行います。成行注文なので、確実にその時間に約定するという特徴があります。しかし、約定した価格はいくらになるのかわかりません。

▼指値時間成行
指定した時間に指値注文を行います。指値注文のため、指定した時間にその価格に到達していないと約定しません。

▼逆指値時間成行
指定した時間に逆指値注文を行います。逆指値注文のため、指定した時間にその価格に到達していないと約定しません。

▼ダイレクト注文
CFD業者の提示する売値、および、買値で注文をすることです。この価格で約定したいという場合に用います。ただし、価格が変動すると注文はキャンセルされるため、値動きの激しい銘柄ではなかなか約定しづらいといった特徴があります。

次の表は、2012年7月現在のCFD業者ごとの注文方法の一覧です。

CFD業者成行指値逆指値IFDOCOIFOトレール時間成行指値時間成行逆指値時間成行ダイレクト
DMM.com×××
ドットコモディティ×××
ひまわり証券×××××××
CMC Markets Japan×××××××
外為ジャパン×
GCIフィナンシャル×××××××
IGマーケッツ証券××××××××
インヴァスト証券×××
あい証券×××××
岩井コスモ証券×××
内藤証券×××
GMOクリック証券××××
楽天証券×××
SBI証券××××

CFD取引に関するCFD業者のセミナーの一覧

CFD業者では、CFD取引に役立つセミナーを開催しています。

セミナーでは、CFDの仕組みや取引の仕方など、初心者向けの内容が多いようです。また、テクニカル指標を用いて売買のエントリーポイントを見つける方法など、中級者向けのセミナーも開催しています。

セミナーの開催地は東京都内であることが多いようですが、日本各地でも開催されることもあります。開催時間は19時頃から開始することが多く、主に仕事帰りのビジネスマンを対象にしている所が多いようです。ちなみにセミナーへの参加費用はほとんどが無料です。

また、Webセミナーといって、インターネットを通じたセミナーを開催しているCFD業者もあります。Webセミナーは、時間を問わずいつでも視聴ができます。また、何回でも視聴することができます。

次の表は、2012年7月現在のCFD業者の主催するセミナーの開催状況を一覧にしたものです。

CFD業者セミナーの内容
DMM.com
ドットコモディティ海外先物ミニセミナー、NY市場オープン前速報
ひまわり証券
CMC Markets JapanCFD、FX取引のカリスマ達に学べ!広瀬隆雄氏のCFDでグローバル投資
外為ジャパン
GCIフィナンシャル
IGマーケッツ証券
インヴァスト証券CFD Trading Huddle
あい証券
岩井コスモ証券
内藤証券
GMOクリック証券
楽天証券
SBI証券

CFDで自動売買するには

CFDで自動売買するには、CFD業者の提供する取引ツールに自動売買の機能が付いていることが条件になります。

2012年7月現在、自動売買の機能が付いている取引ツールを提供しているCFD業者はGCIフィナンシャルです。GCIフィナンシャルでは、CFD取引ツールとしてMT4(Meta Trader 4)を提供しています。

MT4は主にFXで用いられているツールで、チャートの表示やテクニカル指標による分析、自動売買機能などが備えられています。

CFDで自動売買するには、MT4用の自動売買プログラムを用います。自動売買プログラムはEA(Expert Advisor)と呼ばれ、インターネットのWebサイトなどで配布されています。また、EAは自分で作成することも可能です。EAのほとんどはFX用に開発されたものですが、CFDで用いることもできます。

EAをWebサイトからダウンロードして自動売買するまでの手順は次の通りです。

まず最初に、EAをMT4のインストールされているフォルダの「expert」フォルダにコピーします。次にMT4を起動して、ナビゲーターウィンドウの「Expert Advisors」から自動売買するプログラム名をダブルクリックします。


EAの設定画面が表示されます。「Enable alerts」、「Allow live trading」、「Allow DLL imports」、「Confirm DLL function calls」、「Allow import of external experts」の項目をチェックしてOKのボタンをクリックします。


次に、画面上部の「Expert Advisors」のボタンをクリックします。


以上でEAが起動します。

自動売買が成立すると、画面下の「ターミナル」にその内訳が表示されます。