2012年7月7日土曜日

株式の信用取引を用いたつなぎ売りの活用方法

つなぎ売りとは、現在保有している株式を売らずに同じ銘柄を信用取引で空売りすることです。

例えば、1株1000円の銘柄を1000株、現物で買ってその後1株1200円に値上がりしたとします。この時点でつなぎ売りをすると、1000円での現物買いの評価益が20万円、1200円での空売りの評価益が0円で20万円の評価益が出ます。

その後、株価が1400円に値上がりすると、1000円での現物買いの評価益が40万円、1200円での空売りの評価損が-20万円になり、合わせて20万円の評価益が出ます。

一方、株価が1000円に値下がりすると、1000円での現物買いの評価益が0円、1200円での空売りの評価益が20万円になり、合わせて20万円の評価益が出ます。

このように、つなぎ売りをすると、その後の株価が値上がりしても値下がりしても評価損益が変わることはありません。

株価1000円
(買い)
1200円
(売り)
収支
1200円+20万円±0万円+20万円
1400円に
値上がり
+40万円-20万円+20万円
1000円に
値下がり
±0万円+20万円+20万円

ここでは、株式の信用取引を用いたつなぎ売りの活用方法を紹介します。

▼公募や売り出しで新株を購入する際のつなぎ売り

公募や売り出しで新株を購入する場合、市場価格よりも数パーセントから10%程度割安で購入できます。例えば、市場価格が1000円ならば公募や売り出しでは950円で購入することができます。

公募や売り出しで新株を購入した場合、実際に市場で売ることができるまでおよそ1週間ほどかかります。その間、株価は下落する傾向にあるため、新株を売る時には公募や売り出しの価格よりも安い株価になることもあります。

そこで、公募や売り出しの価格決定日に空売りをします。上の例なら1000円で空売りをします。そして、新株を950円で購入します。

新株の市場で売ることができる日に株価が970円になった場合、5万円の利益が発生します。
・1000円で空売りした分を決済・・・3万円の利益
・新株を950円で購入した分を決済・・・2万円の利益

株価が900円になった場合も5万円の利益が発生します。
・1000円で空売りした分を決済・・・10万円の利益
・新株を950円で購入した分を決済・・・5万円の損失

株価が1030円になった場合も5万円の利益が発生します。
・1000円で空売りした分を決済・・・3万円の損失
・新株を950円で購入した分を決済・・・8万円の利益

▼配当金や株主優待を受ける際のつなぎ売り

配当金や株主優待を受ける際にリスクの少ない取引手段としてつなぎ売りを利用する方法もあります。

配当金や株主優待を受けるには、権利確定日の3営業日前に株式を保有していることが条件になります。この日に株式を買い、さらに、空売りをします。この時点で評価損益は0円で確定します。一般的には権利落ち日には株価は下落することが多いのですが、つなぎ売りすることで株価の下落をカバーすることができます。

そして翌日、つまり、権利落ち日に買いと売りの両方を決済すれば、損失が発生することなく配当金や株主優待を受けることができます。ただし売買手数料分は損失になります。

株式取引をスマホで行える証券会社の一覧

株式取引をiPhoneやAndroidなどのスマホ(スマートフォン)で行うには、スマホで取引できる専用のアプリケーションが必要です。スマホのWebブラウザを利用して取引できる場合もありますが、文字が見づらいことがあり誤操作を招く恐れがあります。そのため、証券会社では、スマホ専用のアプリケーションの使用を推奨しているところが多いようです。

株式取引はスマホ以外にもiPadや携帯電話にも対応している場合があります。

次の表は、株式取引のスマホ(スマートフォン)、および、携帯電話に対応している証券会社の一覧です。

▼株式取引のスマホ対応状況(2012年7月現在)

証券会社名iPhoneAndroid携帯
GMOクリック証券×
SBI証券
カブドットコム証券
ソニーバンク証券×××
マネックス証券
ライブスター証券××
岡三オンライン証券
楽天証券
野村ネット&コール
松井証券
SMBC日興証券
むさし証券××
リテラ・クレア証券××
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
丸三証券
証券ジャパン××
大和証券
野村證券
内藤証券××
岩井コスモ証券2012年8月から開始予定2012年8月から開始予定

株式投資で評価益が出た時の対処法

株式投資における評価益とは、その時点で手持ちの株式を売却すると利益が発生することです。

ここでは、株式投資で評価益が出た時の対処法を紹介します。

▼利益確定売り
利益確定売りとは、手持ちの株式を利益が発生した状態で売却して取引を終えることです。

例えば、1株500円の株式を1000株購入して、1株600円の時に売却すると10万円の利益になります。

(600円-500円)×1000株=10万円

利益確定売りのメリットは、取引を終えた時点で利益が発生することです。また、手持ち資金が増えるため、他の銘柄を買うことができます。

一方、利益確定売りのデメリットは、その後にさらに株価が上昇した場合、その分の利益が獲得できないことです。しかし、「利食い千人力」、「利食いは腹八分」という格言があるように、ある程度の利益が発生したら利益確定売りするのが一般的な投資方法です。

▼上値追い
上値追いは、手持ちの株式を保有したままさらに利益の拡大を狙う方法です。

上値追いのメリットは、さらに利益を拡大させることができる点です。また、長期保有することで、配当金や株主優待などが受け取れることもあります。

一方、上値追いのデメリットは、評価益が今よりも減ってしまう可能性があることです。また、取引を終えないので手持ち資金は増えません。

▼ナンピン
ナンピンとは、手持ちの株式をさらに買い増しすることです。

株価のさらなる上昇が期待できると判断した時に、さらに株式を買い増しすることでより大きい利益が期待できます。例えば、1株500円の株式を1000株購入して、株価が600円になった時に1000株を新規に購入します。これにより、さらに株価が上昇して700円になれば、評価益は30万円になります。

評価益=(700円-500円)×1000株+(700円-600円)×1000株=30万円

ナンピンのデメリットは、買い増した分だけ手持ち資金が減少することです。また、買い増した後に株価が値下がりすると、損失額が大きくなるということです。

株式投資のスクリーニングとは

株式投資のスクリーニングとは、テクニカル指標や財務関連指標などを中心とした条件に合致した銘柄を抽出するシステムのことです。

スクリーニングでは、テクニカル指標や財務関連指標の他に、投資金額や売買単位、業種、取引所、決算期などの条件を加えることも可能です。

スクリーニングは、マネックス証券や松井証券、楽天証券などで利用することができます。ただし、口座の開設者のみが利用できます。

次は3つの各証券会社でのスクリーニング可能な指標の一覧です。

▼マネックス証券
  • <実績>経常利益・経常利益伸び率・純利益・純利益伸び率
  • <実績>純利益・純利益伸び率・売上高・売上高伸び率
  • <実績>売上高・経常利益・純利益・1株当たり利益
  • <実績>売上高経常利益率・売上高純利益率・経常利益
  • <予想>経常利益・経常利益伸び率・純利益・純利益伸び率
  • <予想>純利益・純利益伸び率・売上高・売上高伸び率
  • <予想>売上高経常利益率・売上高純利益率・経常利益
  • 1株当たり純資産(円)<単独、直近期実績>
  • 1株当たり純資産(円)<連結、直近期実績>
  • 1株当たり純資産<単独、直近期実績>
  • 1株当たり純資産<連結、直近期実績>
  • 1株当たり配当金(円)<単独、今期予想>
  • 1株当たり配当金(円)<単独、前期実績>
  • 1株当たり配当金<今期予想>
  • 1株当たり配当金<前期実績>
  • 1株当たり利益(円)<単独、今期予想>
  • 1株当たり利益(円)<単独、前期実績>
  • 1株当たり利益(円)<連結、今期予想>
  • 1株当たり利益(円)<連結、前期実績>
  • 1株当たり利益<単独、今期予想>
  • 1株当たり利益<単独、前期実績>
  • 1株当たり利益<連結、今期予想>
  • 1株当たり利益<連結、前期実績>
  • 5日/25日/13週/26週移動平均値
  • 5日/25日/13週/26週移動平均乖離率
  • PBR【株価純資産倍率】
  • PBR【株価純資産倍率】(倍)<連結優先、直近期実績>
  • PBR・PSR・ROA
  • PER【株価収益率】
  • PER【株価収益率】(倍)<単独、今期予想>
  • PER・連結PER・ROE・連結ROE
  • PSR【株価売上高倍率】
  • PSR【株価売上高倍率】(倍)<連結、今期予想>
  • ROA【総資産利益率】
  • ROA【総資産利益率】(%)<単独、今期予想>
  • ROE【自己資本利益率】
  • ROE【自己資本利益率】(%)<単独、前期実績>
  • ROE【自己資本利益率】(%)<連結、前期実績>
  • RSI【相対力指数】
  • RSI【相対力指数】(%)
  • RSI・ストキャスティクスD・ストキャスティクスslowD
  • ゴールデンクロス/デッドクロス達成日
  • サイコロジカルライン
  • サイコロジカルライン(%)
  • ストキャスティクスD
  • ストキャスティクスD(%)
  • ストキャスティクスslowD
  • ストキャスティクスslowD(%)
  • ベータ
  • ベータ(対日経平均)
  • ボリュームレシオ
  • ボリュームレシオ(%)
  • 移動平均値13週
  • 移動平均値13週(円)
  • 移動平均値25日
  • 移動平均値25日(円)
  • 移動平均値26週
  • 移動平均値26週(円)
  • 移動平均値5日
  • 移動平均値5日(円)
  • 移動平均乖離率13週
  • 移動平均乖離率13週(%)
  • 移動平均乖離率25日
  • 移動平均乖離率25日(%)
  • 移動平均乖離率26週
  • 移動平均乖離率26週(%)
  • 移動平均乖離率5日
  • 移動平均乖離率5日(%)
  • 株価位置
  • 株価終値
  • 株価終値(円)
  • 株価騰落率
  • 株価騰落率(%)
  • 経常利益(百万円)<連結優先、今期予想>
  • 経常利益(百万円)<連結優先、前期実績>
  • 経常利益<連結優先、今期予想>
  • 経常利益<連結優先、前期実績>
  • 経常利益伸び率
  • 経常利益伸び率(%)<連結優先、今期予想>
  • 経常利益伸び率(%)<連結優先、前期実績>
  • 時価総額
  • 時価総額(億円)
  • 時価総額・配当利回り
  • 純利益(百万円)<連結優先、今期予想>
  • 純利益(百万円)<連結優先、前期実績>
  • 純利益<連結優先、今期予想>
  • 純利益<連結優先、前期実績>
  • 純利益伸び率
  • 純利益伸び率(%)<連結優先、今期予想>
  • 純利益伸び率(%)<連結優先、前期実績>
  • 純利益連単倍率(倍)<今期予想>
  • 純利益連単倍率<今期予想>
  • 信用倍率
  • 信用倍率(倍)
  • 信用倍率・株価位置
  • 配当利回り
  • 配当利回り(%)<単独、今期予想>
  • 売上高(百万円)<連結優先、今期予想>
  • 売上高(百万円)<連結優先、前期実績>
  • 売上高<連結優先、今期予想>
  • 売上高<連結優先、前期実績>
  • 売上高経常利益率
  • 売上高経常利益率(%)<連結優先、今期予想>
  • 売上高経常利益率(%)<連結優先、前期実績>
  • 売上高純利益率
  • 売上高純利益率(%)<連結優先、今期予想>
  • 売上高純利益率(%)<連結優先、前期実績>
  • 売上高伸び率
  • 売上高伸び率(%)<連結優先、今期予想>
  • 売上高伸び率(%)<連結優先、前期実績>
  • 売上高連単倍率(倍)<今期予想>
  • 売上高連単倍率<今期予想>
  • 売上高連単倍率・純利益連単倍率
  • 予想1株当たり利益・1株当たり純資産・1株当たり配当金
  • 流動性
  • 流動性・サイコロジカルライン・ボリュームレシオ・ベータ
  • 連結PER【株価収益率】
  • 連結PER【株価収益率】(倍)<連結、今期予想>
  • 連結ROE【自己資本利益率】

▼松井証券
  • BPS
  • EPS
  • PBR
  • PER
  • PSR
  • ROA
  • ROE
  • RSI(14日)
  • ゴールデンクロス達成日
  • サイコロジカルライン(12日)
  • ストキャスティクス
  • デッドクロス達成日
  • ボリュームレシオ
  • 移動平均乖離率(13週)
  • 移動平均乖離率(25日)
  • 移動平均乖離率(26週)
  • 移動平均乖離率(5日)
  • 株価位置
  • 株価騰落率
  • 経常利益伸び率
  • 純利益連単倍率
  • 信用倍率
  • 対日経平均ベータ値(180日)
  • 配当利回り
  • 売上高経常利益率
  • 売上高純利益率
  • 売上高伸び率
  • 売上高連単倍率
  • 流動性(25日)
  • 連結PBR
  • 連結PER

▼楽天証券
  • DMI
  • EPS(一株あたり当期利益)(円)
  • EPS(予)(一株あたり当期利益)(円)
  • EV/EBITDA倍率(倍)
  • MACD
  • PBR(株価純資産倍率)(倍)
  • PBR変化率(%)
  • PCFR(株価キャッシュフロー倍率)(倍)
  • PEG(予)(倍)BPS(予)(一株あたり純資産)(円)
  • PER(株価収益率)(倍)
  • PER(株価収益率)(予)(倍)
  • PER変化率(%)
  • PER変化率(予)(%)
  • PSR(株価売上高倍率)(%)
  • RCI
  • ROA(総資産当期利益率)(%)
  • ROE(自己資本利益率)(%)
  • RSI
  • インタレストカバレッジレシオ(倍)
  • ゴールデンクロス
  • サイコロジカルライン
  • スローストキャスティクス
  • スローストキャスティクス
  • デッドクロス
  • ノーマルストキャスティクス
  • ノーマルストキャスティクス
  • ベータ(対TOPIX)
  • ベータ(対東証業種指数)
  • ベータ(対日経平均)
  • ボリンジャーバンド
  • 一目均衡雲抜け下
  • 一目均衡雲抜け上
  • 過去3年平均売上高成長率(予)(%)
  • 過去52週安値からの上昇率(%)
  • 過去52週高値からの下落率(%)
  • 過去5年増収比率(予)(%)
  • 過去60日ボラティリティ
  • 海外売上高比率(%)
  • 株価(円)
  • 株価移動平均線からの乖離率(%)
  • 業績予想修正率(予)(%)
  • 経常利益(税引き前利益)(百万円)
  • 経常利益変化率(%)
  • 経常利益変化率(予)(%)
  • 時価総額(百万円)
  • 自己資本比率(%)
  • 信用残(買)
  • 信用残(売)
  • 信用残/売買高レシオ(倍)
  • 信用倍率(倍)
  • 前週比(買)
  • 前週比(売)
  • 棚卸資産回転率(%)
  • 値下り率(%)
  • 値上り率(%)
  • 当座比率(%)
  • 日経平均の値下り率下回り銘柄
  • 日経平均の値上り率上回り銘柄
  • 年初来安値からの上昇率(%)
  • 年初来安値更新
  • 年初来高値からの下落率(%)
  • 年初来高値更新
  • 配当利回り(%)
  • 配当利回り(予)(%)
  • 配当利回り変化率(%)
  • 配当利回り変化率(予)(%)
  • 売上高(百万円)
  • 売上高営業利益率(%)
  • 売上高経常利益率(%)
  • 売上高変化率(%)
  • 売上債権回収率(%)
  • 平均売買代金(千円)
  • 有利子負債/当期利益(予)(%)
  • 有利子負債自己資本比率(%)
  • 流動比率(%)

株式の投資判断とされるR&D比率とは

株式の投資判断とされるR&D比率とは、売上高のR&Dの割合をパーセンテージで表したものです。R&D比率は、売上高研究開発費比率ともいいます。

R&D比率のR&Dとは研究開発費のことです。一般的にR&D比率が高いほど研究開発に積極的であり、その分が株価に反映されるといわれています。

R&D比率は、次の計算式で求めることができます。

R&D比率=R&D÷売上高×100

例えば、R&Dが3200億円で、売上高が37500億円の場合、R&D比率は8.53%になります。

R&D比率=3200億円÷37500億円×100≒8.53%

R&D比率は、企業の決算短信などから調べることができます。


上の図は、パナソニックの2011年度の連結損益計算書の一部です。

2010年度のR&D比率は、6.07%になります。

R&D比率=527798÷8692672×100≒6.07%

また、2011年度のR&D比率は、6.63%になります。

R&D比率=520217÷7846216×100≒6.63%

売上高を見ると、2011年度の売上高は、2010年度の売上高よりも減少しています。R&Dも同じように、2011年度は2010年度よりも減少しています。

しかし、R&D比率を見ると、2011年度のR&D比率は2010年度のR&D比率を上回っていることがわかります。このことから、R&D比率を個別で見れば、評価は高いといえます。

ちなみに、キヤノンの2011年度のR&D比率は8.7%、日立製作所は4.3%です。

株式の取引を有利に行える夜間取引とは

2012年7月現在、東京証券取引所(東証)の株式の取引時間は、9時から11時30分までと12時30分から15時までとされています。

例えば、1日の取引の終了した夕方に、上場企業が決算の増収増益の修正発表をしたとします。その銘柄は翌日の寄付きから買い気配になり、場合によってはストップ高の気配値のまま取引が成立しないことも考えられます。

もし、修正発表後にすぐに株式が買えたら大きな利益を獲得できたかもしれません。

そこで利用したいのが夜間取引です。

夜間取引では、19時から23時59分まで株式取引が可能です。修正発表後に買い注文をして約定できれば、利益を出せる可能性は高くなります。

2012年7月現在、夜間取引はSBIジャパンネクスト証券の私設取引システム(PTS)を利用することで可能になります。

私設取引システムを利用するには、SBIジャパンネクスト証券の取引参加者として登録している証券会社の口座を開設する必要があります。

次の表は、2012年7月現在の私設取引システムの利用できる証券会社の一覧です。

証券会社名取引時間
GMOクリック証券×
SBI証券19:00~23:59
カブドットコム証券×
ソニーバンク証券×
マネックス証券×
ライブスター証券×
岡三オンライン証券×
楽天証券×
野村ネット&コール×
松井証券×
SMBC日興証券×
むさし証券×
リテラ・クレア証券×
三菱UFJモルガン・スタンレー証券×
丸三証券×
証券ジャパン×
大和証券×
野村證券×
内藤証券×
岩井コスモ証券×

SBI証券の私設取引システムの取引ルールは次のようになっています。
  • 取引時間は、8時20分から16時までと19時から23時59分までです。夜間取引以外にも、寄付き前の取引や昼休みの取引も可能です。
  • 売買手数料は、1注文につき10万円までなら138円、20万円までなら184円です。
  • 取扱銘柄は、SBIジャパンネクスト証券の指定する銘柄に限られています。2012年7月現在、約3500銘柄の取引が可能です。
  • 注文方法は、指値注文のみです。成行注文や逆指値注文はできません。
  • 受け渡し日は夜間取引の場合には約定日から起算して5営業日になります。

SBI証券の私設取引システムでは、株価の呼値が証券取引所のものとは異なります。以下は、私設取引システムと証券取引所の呼値の刻みの比較表です。

値段の水準私設取引システム証券取引所
1円以上3,000円以下0.1円1円
3,000円超5,000円以下0.5円5円
5,000円超30,000円以下1円10円
30,000円超50,000円以下5円50円
50,000円超300,000円以下10円100円
300,000円超500,000円以下50円500円
500,000円超3,000,000円以下100円1,000円
3,000,000円超5,000,000円以下100円5,000円
5,000,000円超30,000,000円以下100円10,000円
30,000,000円超50,000,000円以下100円50,000円
50,000,000円超
100円100,000円

私設取引システムでは、3000円以下の銘柄は0.1円きざみでの売買が可能になっています。

株式の信用取引における日々公表銘柄とは

株式の信用取引における日々公表銘柄とは、証券取引所が投資家に注意を促すために、個別の銘柄について毎日の信用取引残高を公表する銘柄のことです。

日々公表銘柄の公表は、投資家の過度の信用取引の利用を防止することを目的としています。

東京証券取引所(東証)が日々公表銘柄とする基準は次の通りです。
  • 売残高の対上場株式数比率が10%以上で、かつ、売残高の対買残高比率が60%以上である場合。
  • 買残高の対上場株式数比率が20%以上である場合。
  • 3営業日連続して各営業日の株価と各営業日時点における25日移動平均株価との乖離が30%以上であり、3営業日連続して信用取引の新規売付比率が20%以上である場合(各営業日の株価が各営業日時点における25日移動平均株価未満である場合に限る)。
  • 3営業日連続して各営業日の株価と各営業日時点における25日移動平均株価との乖離が30%以上であり、3営業日連続して信用取引の新規買付比率が40%以上である場合(各営業日の株価が各営業日時点における25日移動平均株価を超過している場合に限る)。
  • 東京証券取引所が信用取引の利用状況や銘柄の特性を考慮し必要と判断した場合。

なお、日々公表銘柄は次の基準のすべてに該当すると日々公表銘柄の指定が解除されます。
  • 5営業日連続して売残高の対上場株式数比率が8%未満である場合。
  • 5営業日連続して買残高の対上場株式数比率が16%未満である場合。
  • 5営業日連続して各営業日の株価と各営業日時点における25日移動平均株価との乖離が15%未満である場合。

なお、東京証券取引所が信用取引の利用状況や銘柄の特性を考慮し必要と判断した場合には解除しない場合があります。

日々公表銘柄に指定されると市場では仕手化の噂が流れて株価が乱高下することがあります。


上の図は、2012年2月8日に日々公表銘柄として指定された三井住友建設のチャートです。

赤色の矢印の部分が日々公表銘柄に指定された日です。ちなみにこのケースでは、日々公表銘柄に指定された時点では仕手筋は売り抜けています。

仕手筋の株式の仕込み時の特徴は、株価をあまり上げずに買い込むことです。仕込み時は、出来高の増加している2011年12月初旬であることがわかります。青色の四角で囲んだ部分です。

次の仕手筋の手口は、株価が元に戻った頃に、売りと買いを繰り返して相場を盛り上げることです。これにより相場が動意付きます。オレンジ色の四角で囲んだ部分です。

取引の参加者が増えてきたところで、さらに売りと買いを繰り返して相場を盛り上げ、最後には買い建玉をすべて処分します。緑色の四角で囲んだ部分です。

結局、高値の110円台でつかまされているのは個人投資家だけになります。

日々公表銘柄に指定された時には個人投資家のろうばい売りなどで株価が下落の一途をたどっています。

株式の信用取引における空売りと空買いとは

株式の信用取引では、空売りと空買いの2通りの取引方法があります。

空売りでは、最初に株式の売り注文をして、取引を終える時に株式を買い戻す取引を行います。空売りは、株価が高い時に売って安くなったら買い戻します。例えば、1株の株価が1000円の時に1000株の空売りをして、900円で買い戻せば10万円の利益になります。

(1000円-900円)×1000株=10万円

また、1株の株価が1000円の時に1000株の空売りをして、1200円で買い戻せば20万円の損失になります。

(1000円-1200円)×1000株=-20万円

一方、空買いでは、最初に株式の買い注文をして、取引を終える時に株式を売る取引を行います。空買いは、株価が安い時に買って高くなったら売ります。例えば、1株の株価が800円の時に1000株の空買いをして、850円で売れば5万円の利益になります。

(850円-800円)×1000株=5万円

また、1株の株価が2000円の時に1000株の空買いをして、1900円で売れば10万円の損失になります。

(1900円-2000円)×1000株=-10万円

空売りと空買いのタイミングは、現物取引と同じタイミングと考えてよいでしょう。つまり、逆張りの手法を用いるなら、株価が高い時に空売りを行い、株価が安い時に空買いをするというものです。


また、順張りの手法を用いるなら、株価が高い時に空買いを行い、株価が安い時に空売りをするというものです。