2012年5月28日月曜日

FXの資源国通貨の特徴は

FX(外国為替証拠金取引)の資源国通貨とは、鉱物や農産物などの輸出により経済基盤を支えている国の通貨のことです。主な資源国通貨には、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、カナダドル、ノルウェークローナ、南アフリカランド、ブラジルレアルなどが挙げられます。

資源国通貨の特徴は、原油や金などの商品市場の影響を受けやすいことが挙げられます。例えば、AUD/USDとWTI、金のそれぞれのレートを比較するとほぼ同じような動きであることがわかります。


上のグラフは、2007年1月の価格を100とした場合の価格の推移です。一時、WTIの価格が暴騰しましたが、それ以外は同じような動きをしていることがわかります。

資源国通貨の2つ目の特徴として、その国の金利が比較的高いことが挙げられます。2012年5月現在の金利は、南アフリカが5.5%、オーストラリアが3.75%、ニュージーランドが2.5%です。日本の0.1%、アメリカ合衆国の0.25%、ユーロの1%、イギリスの0.5%などと比べれば金利の高さがわかります。

資源国通貨の3つ目の特徴として、資源の輸入国の経済状況の影響を受けやすいことが挙げられます。

JETRO(ジェトロ、日本貿易振興機構)によれば、2010年のオーストラリアの最大輸出国は中国で、続いて日本、韓国と続きます。そして、中国への輸出額は、全輸出額の25.3%を占めています。オーストラリアの中国への輸出の依存度の高いことがわかります。

下のグラフは、2007年1月の中国のGDP、EUR/USD、AUD/USDをそれぞれ100とした場合の推移です。


中国のGDPの伸びと、AUD/USDの伸びが同じような動きをしていることがわかります。これは、オーストラリアドルが中国の景気に支えられて上昇していることになります。

一方、EUR/USDは、中国のGDPの伸びとは異なる動きをしています。ユーロ圏の中国への依存度の低さがわかります。