2012年6月25日月曜日

株式取引でのサヤ取りの方法

サヤ取り(鞘取り)とは、2つの銘柄、あるいはそれ以上の銘柄の価格差を取る売買手段のことです。

株式取引でのサヤ取りの方法は、通常は2つの同じような値動きをする銘柄を選び、1つは売り、もう1つは買いのポジションを持ちます。2つの銘柄は基本的に同じ値動きをするため、収支はほとんど0で推移します。しかし、僅かなブレが生じた時に収支がプラスになることがあります。この時に2つの銘柄とも決済注文をして利益を確定するというものです。

ここでは、株式取引でのサヤ取りの方法を紹介します。



上の図は、ホンダとトヨタ自動車の株価をチャートに表示したものです。株価は異なりますが、ほとんど同じような値動きをしていることがわかります。

2月6日の週に、ホンダを信用取引により1000株売って、同じ日にトヨタ自動車を1000株買ったとします。上の図の青色の四角で囲んだ部分です。



上の表は、ホンダとトヨタ自動車のその後の値動きです。

上の表の4月16日の週には、ホンダは2866円に値上がりして、トヨタ自動車も3295円に値上がりしています。この時点で決済をすると、収支は次のようになります。

▼ホンダ
(2770円-2866円)×1000株=-96000円
▼トヨタ自動車
(3295円-3060円)×1000株=235000円

収支の合計は139000円のプラスになります。なお、売買手数料などの諸経費がかかるため、利益はこの金額より少なくなります。

-96000円+235000円=139000円

サヤ取りのメリットは、同じような値動きをする2つの銘柄を売買することで、リスクを抑えることができるという点が挙げられます。一方、サヤ取りのデメリットは、信用取引を行うため期限までに決済をしなければならないという点が挙げられます。期限までにプラスにならない場合もあるため、その時は損切りすることになります。また、サヤ取りは僅かな価格差を狙うため、相場に張り付いていなければなりません。