2012年5月18日金曜日

FXのドローダウンとは

FX(外国為替証拠金取引)のドローダウン(drawdown)とは、口座残高の目減り率のことです。預託証拠金額が10万円から9万円に減少したら10%のドローダウンになります。

ドローダウンは、リスク管理の1つとして用いられることがあります。例えば、あらかじめ設定しておいたドローダウンに達したらポジションを解消するというものです。これにより、それ以上の損失の発生を抑えることが可能になります。

▼1通貨ごとのドローダウンの設定方法

例えば、ドローダウンを10%に設定した時の注文方法は次のようになります。

・預託証拠金額:10万円
・通貨ペア:USD/JPY
・為替レート:80円
・通貨数:1万通貨
・売買:買いポジション
・レバレッジ:25倍

ドローダウンは10%なので、預託証拠金額が10万円から9万円になったらポジションを解消します。

1万円の損は、為替レートが80円から79円へ値下がりした時になります。計算方法は、次の通りです。

(a円-80円)×1万通貨=-10,000円
a=79

よって、注文時にはIFD注文を使って80円の指値買い注文と、79円の逆指値売り注文をすればよいことになります。

なお、80円の指値買い注文後に、トレール幅を1円に設定してトレール注文をすれば、ドローダウンを10%以下に設定できます。

▼ポートフォリオによるドローダウンの設定方法

例えば、EUR/JPY、EUR/USDのようにユーロ通貨を中心にしたポートフォリオによる資金運用の場合には、預託証拠金額からドローダウン幅分の有効証拠金額を算出することで対応します。

預託証拠金額が50万円でドローダウンを10%に設定した場合は、有効証拠金額が45万円になったらポジションを解消します。

なお、通貨ペアごとにドローダウンを設定すると、ポートフォリオではドローダウンに達していなくても一部の通貨ペアのみがポジション解消されてしまう可能性があります。