2012年8月8日水曜日

FXやCFDの三角形移動平均とは

FXやCFDの三角形移動平均とは、移動平均の移動平均のことです。つまり、移動平均値を算出して、さらにその数値の移動平均値を算出します。なお、移動平均には単純移動平均を用います。三角形移動平均は、三角移動平均、TMAともいいます。

n日の三角移動平均を求める場合には、nに1を加えて2で割った日数分の移動平均値を使用します。例えば、15日間の三角移動平均を求めるには、8日の移動平均の移動平均を求めます。

移動平均日数=(15+1)÷2=8

なお、計算結果が奇数になったら切り上げます。10日の三角移動平均を求める場合には、6日の移動平均の移動平均を求めます。

移動平均の移動平均は、対象になる日付の真ん中の日付の価格が一番重く計算され、真ん中の日付から遠くなるほど重さが軽くなります。そのため、三角形移動平均と呼びます。

例えば、5日の三角形移動平均を求めてみます。

まず、移動平均日数を求めます。

移動平均日数=(5+1)÷2=3

よって3日の移動平均の移動平均を求めます。それぞれの日の価格が次の通りであるとします。
  • 4日前:e円
  • 3日前:d円
  • 2日前:c円
  • 1日前:b円
  • 当日:a円

次に、最初の移動平均を求めます。
  • 4日前:-
  • 3日前:-
  • 2日前:(c+d+e)/3=(c/3+d/3+e/3)円
  • 1日前:(b+c+d)/3=(b/3+c/3+d/3)円
  • 当日:(a+b+c)/3=(a/3+b/3+c/3)円

上記の移動平均を求めます。

  • 4日前:-
  • 3日前:-
  • 2日前:-
  • 1日前:-
  • 当日:((c/3+d/3+e/3)+(b/3+c/3+d/3)+(a/3+b/3+c/3))/3円

((c/3+d/3+e/3)+(b/3+c/3+d/3)+(a/3+b/3+c/3))/3
=(1/3a+2/3b+3/3c+2/3d+1/3e)/3

以上からc(2日前)の価格、つまり、真ん中の日が一番重く計算されていることがわかります。

以下の図は、日経平均株価指数の三角形移動平均を描画したものです。


赤色の線が三角形移動平均で、青色の線が単純移動平均です。三角形移動平均のほうが単純移動平均よりも平滑線(ゆるやかな線)になっていることがわかります。そのため、ボラティリティの高い相場でのトレンドの確認に用いられることが多いようです。