2012年6月24日日曜日

株式取引とFXとの違い

個人投資家が資金面や手続き面など比較的手軽に投資できるものとして株式取引とFXが挙げられます。

ここでは、2012年6月現在の株式取引とFXとの違いについて紹介します。

▼取引先

取引先は、株式取引は証券会社、FXはFX業者になります。取引を行うには、証券会社、FX業者の口座開設が必要になります。なお、GMOクリック証券や楽天証券などでは、1回の口座開設手続きで株式取引とFXの両方の取引ができます。

▼取引相手

株式取引において株式を買う時は、株式を売る人が取引相手になります。また、株式を売る時は、株式を買う人が取引相手になります。証券会社は、株式市場に対して取引相手を探します。取引相手が見つかなければ株式を売ったり買ったりすることはできません。一方FXでは、相対取引といって、外国為替市場を介さずに売買の当事者同士で売買を行います。つまり、FXでの取引相手はFX業者になります。

▼手数料

株式取引の際には手数料がかかります。インターネットを介して株式取引を行う場合には手数料は数百円程度ですが、店頭や電話で株式取引を行う場合には手数料は数千円かかります。一方、FXではほとんどの場合、手数料は無料です。

▼取扱い数

株式取引では、証券取引所に上場している約4000銘柄の取引が可能です。一方、FXではFX業者の扱う通貨ペア数により異なりますが、多くても150通貨ペアしかありません。

▼取引時間

株式取引では、9時から15時までの間が取引時間になっています。一方、FXではほぼ24時間の取引が可能です。

▼休場日

株式取引では、土曜日、日曜日、祝日が休場になります。一方、FXでは土曜日、日曜日が休場になります。祝日は取引が可能です。

▼取引単位

株式取引での取引単位は通常は100株、あるいは、1000株単位であることが多いです。一方、FXでの取引単位は通常は1万通貨であることが多いです。

▼最低取引金額

株式取引の場合は、1株300円の株式を100株購入すれば3万円が必要金額になります。一方、FXの場合は、1米ドル80円のUSD/JPYを1万通貨購入すれば80万円が必要金額になります。ただし、FXではレバレッジを使うことにより、最大4%の金額で購入できます。80万円の4%は3万2000円になりますので、3万2000円で1万通貨の購入ができます。

▼利息

株式取引では、信用銘柄の株式を保有している場合、逆日歩といって利息を受け取れることがあります。逆に、信用取引により「売り」建玉があると利息を支払わなければならないことがあります。一方、FXではスワップポイントといって「売り」、「買い」において通貨ペアの組み合わせによる金利差分の利息の受け取り、あるいは、支払いが生じます。FXでは、売買差損が発生してもスワップポイントで損失分をカバーできることがあります。

▼スプレッド

スプレッドは、売りの価格と買いの価格との差のことです。株式取引では、スプレッドはありません。一方、FXではスプレッドがあります。通常は、売りの価格は買いの価格よりも低い価格に設定されます。つまり、USD/JPYの価格は「売り 80.50円、買い80.52円」のように表示されます。これは、80.52円で買った時点ですぐに売ると80.50円で売れるということで、買った時点で0.02円分の損失が発生していることになります。なお、スプレッドはFX業者により異なります。また、相場環境によりスプレッドの幅が大きくなることもあります。