2012年8月2日木曜日

CFDのパラジウム相場の見方

パラジウムは、プラチナと同じ白金族金属(PGM)で自動車の排気ガス浄化触媒など工業用として用いられています。

パラジウムは、ロシアと南アフリカで8割以上の生産量を占めています。

次の図は、パラジウムの生産量をグラフに表したものです(アメリカ合衆国農務省発表資料より)。


次の図は、パラジウム(下側)とプラチナ(上側)の価格をチャートに描画したものです。


パラジウムとプラチナとも同じような値動きをしていることがわかります。なお、パラジウムとプラチナとも2008年に大きく値を崩した局面がありますが、自動車の排気ガス浄化触媒の需要が落ち込むという観測によるものです。

プラチナのチャート(上側)を見ると、高値が安値のおよそ3倍であることがわかります。一方、パラジウムのチャート(下側)を見ると、高値が安値のおよそ5.6倍でプラチナよりもボラティリティの高いことがわかります。

パラジウム相場の見方としては、まず、ロシアと南アフリカの動向が挙げられます。次に、ロシアの大手採掘会社のNorilsk Nickelの動向が挙げられます。Norilsk Nickelの業績悪化による生産量の鈍化はパラジウム相場の上昇の要因になります。その他のパラジウムの採掘会社には、Norilsk Nickel系列会社のStillwater Mining Coや、FNX Mining、Vale Incoなどが挙げられます。

そして、自動車の生産台数の動向が挙げられます。景気が良くなれば自動車の生産台数が増え、自動車の排気ガス浄化触媒としてのパラジウムの需要が増えます。パラジウムの需要が増えればパラジウムの価格が上昇します。