2012年5月21日月曜日

FXのティックをエクセルで表示するには

FX(外国為替証拠金取引)のティックをエクセルで表示する方法を紹介します。

必要なソフトウェアは、Microsoft Excel(エクセル)とMT4(Meta Trader 4)です。Microsoft Excelは、Microsoft Excel 2003以降のバージョンで動作確認をしています。Microsoft Excel 2003、Microsoft Excel 2007、Microsoft Excel 2010などを用意します。MT4は、DDEサーバーの設定が可能なバージョンを用意します。これからMT4をダウンロードするのであれば、開発元であるMetaQuotes Software Corp.のWebサイトからダウンロードしてください。

MT4(Meta Trader 4)のダウンロードサイト

まず、MT4のDDEサーバーの設定を有効にします。設定方法は、MT4のメニューから「ツール」、「オプション」を選び、「DDEサーバーの設定を有効にする」の項目をチェックします。これにより、エクセルからMT4のティックデータが受信できるようになります。


MT4を起動した後にエクセルを起動して新規シートを開きます。必ずMT4を起動した状態でエクセルを起動してください。

A1に

=MT4|BID!USDJPY

と入力します。これは、USD/JPYのBIDのレートをリアルタイムで表示する関数です。

書式は、BIDのレートの場合には、

=MT4|BID!通貨ペア

になります。

ASKのレートの場合には、

=MT4|ASK!通貨ペア

になります。例えば、EUR/JPYのASKのレートを表示するには、

=MT4|ASK!EURJPY

になります。表示可能な通貨ペアは、MT4がチャート表示できる通貨ペアです。主な通貨ペアは次の通りです。

  • AUD/CAD
  • AUD/CHF
  • AUD/JPY
  • AUD/NZD
  • AUD/USD
  • CAD/CHF
  • CAD/JPY
  • CHF/JPY
  • EUR/AUD
  • EUR/CAD
  • EUR/CHF
  • EUR/GBP
  • EUR/JPY
  • EUR/NZD
  • EUR/TRY
  • EUR/USD
  • GBP/AUD
  • GBP/CAD
  • GBP/CHF
  • GBP/JPY
  • GBP/NZD
  • GBP/USD
  • NZD/JPY
  • NZD/USD
  • SGD/JPY
  • USD/CAD
  • USD/CHF
  • USD/DKK
  • USD/HKD
  • USD/JPY
  • USD/NOK
  • USD/SEK
  • USD/SGD
  • USD/TRY

次に、ティックを表示するためにグラフの設定を行います。ここでは、A3からA22までにティックデータを入力して、その内容をグラフで表します。A3からA22までを選択した状態で、メニューの「挿入」、「グラフ」を選びます。「グラフの種類」の一覧から折れ線を選んで「完了」のボタンを押します。この段階ではデータがないため、グラフの外枠のみが表示されます。

そして、メニューの「ツール」、「マクロ」、「Visual Basic Editor」を選び、Visual Basic Editorの画面を開きます。

画面左側の「Sheet1(Sheet1)」をクリックした後に、右側の編集画面に次のプログラムを入力します。以下のプログラムをコピーして、編集画面に貼り付けてください。

Private Sub Worksheet_Calculate()
'
If Range("a22").Value = 0 Then
Range("a22").Value = Range("a1").Value
End If
If Range("a22").Value <> Range("a1").Value And Range("a21") <> Range("a22") Then
'
Range("a4:a22").Select
Selection.Copy
Range("a3").Select
ActiveSheet.Paste
'
Range("a22").Value = Range("a1").Value
End If
End Sub


Excelのシートに戻るとティック表示が確認できます。


A1で設定する通貨ペアを変えることにより、さまざまな通貨ペアのティックが表示できます。また、ここでは20本のティックを表示していますが、少しの変更で50本、100本のティックが表示できます。